「コーチ」親会社、関税の影響で利益見通し予想届かず 株価急落

8月14日、「コーチ」などのブランドを展開する米タペストリーは、2026年度の1株当たり利益が5.30─5.45ドルになるとの見通しを示した。ニューヨークのマンハッタンで2021年11月撮影(2025年 ロイター/Andrew Kelly)
Anuja Bharat Mistry Samantha Marshak
[14日 ロイター] - 「コーチ」などのブランドを展開する米タペストリーは、2026年度の1株当たり利益が5.30─5.45ドルになるとの見通しを示した。市場予想の5.49ドルを下回り、株価は14%急落した。
トランプ大統領による関税で約1億6000万ドルのコストがかかると説明。ハンドバッグの種類を減らす方針を示した。
1株利益に対する関税の打撃は0.60ドルで、小口輸入品に関税を免除する措置「デミニミス」ルール廃止の影響が約3分の1を占めるという。
タペストリーは主にベトナム、カンボジア、フィリピン、インドといった国々でコーチと「ケイト・スペード」のハンドバッグを製造。全ての地域でケイト・スペードのハンドバッグの数を30%削減する。
eMarketerのスカイ・カナベス氏は「タペストリーの中でも、人気の高いコーチはケイト・スペードよりも関税コストを顧客に転嫁できる」と述べた。
四半期(6月28日終了)売上高は17億2000万ドルで、アナリスト予想の16億8000万ドルを上回った。1株当たり調整後利益は1.04ドルで、予想の1.02ドルを上回った。
タペストリーの売上は日本で11%減少し、その他のアジア諸国では1%の減収となった。