最新記事
資産運用

日本の高齢者が握る2000兆円──消費されぬまま毎年50兆円が相続に流れる現実

2025年8月15日(金)10時04分
野尻哲史(フィンウェル研究所代表)*PRESIDENT Onlineからの転載
日本の高齢者が握る2000兆円──消費されぬまま50兆円が相続に流れる現実

William Potter -shutterstock-

<相続人の半数以上が60歳以上という「老老相続」が進み、資産は高齢層の中で滞留。結果として経済の活性化を妨げる要因にも>

老後はどのようにお金を使っていくのがいいのか。フィンウェル研究所所長の野尻哲史さんは「保有資産のピークは退職時点となるのが本来の姿だ。だが、日本では高齢者がお金を使わず、貯めたお金は高齢者になった子供に相続する『老老相続』まで起きている」という――。

※本稿は、野尻哲史『100歳まで残す 資産「使い切り」実践法』(日本経済新聞出版)の一部を再編集したものです。

新NISAで資産形成した後はどうすればいいのか

「貯蓄から投資へ」とか、「貯蓄から資産形成へ」といった最近のキャッチフレーズをいろいろなところで見聞きするようになってきました。

NISA(少額投資非課税制度)は2024年1月から制度が大幅に拡充されて一気に人気が出てきましたし、企業型DC(確定拠出年金)やiDeCo(個人型確定拠出年金)も加入者が増えるなか、拠出額の引き上げも期待されています。


これらの非課税制度は"投資を促す"というよりも、若年層が勤労収入のなかから有価証券に少しずつ"資金を積み立てていく"という姿勢を重視していますから、多くの若年層が資産形成、資産運用に関心を持つようになったのでしょう。大変喜ばしいことです。

こうしたときだからこそあえて考えて欲しいのが、「資産形成の後、その資産はどうするのか?」という点です。読者の皆さんはどう考え、どう答えるでしょうか。

退職後の生活のための資産であれば、退職したらその資金は使ってこそ意味があります。まだまだ先のことだと考えている人も含めて、改めてしっかり考えて欲しいのが出来上がった資産をどう使うかの計画です。何のために資産を作り上げるのかを改めて考えて欲しいと思っています。

現役時代は「貯蓄から資産形成へ」ですが、退職したら「資産形成から消費へ」を心掛けたいものです。

日本
【イベント】国税庁が浅草で「伝統的酒造り」ユネスコ無形文化遺産登録1周年記念イベントを開催。インバウンド客も魅了し、試飲体験も盛況!
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

台湾総統「26年は重要な年」、主権断固守り防衛力強

ワールド

再送トランプ氏、シカゴやLAなどから州兵撤退表明 

ビジネス

ビットコイン、2022年以来の年間下落 最高値更新

ワールド

ゼレンスキー氏「ぜい弱な和平合意に署名せず」、新年
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙」は抑止かそれとも無能?
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 6
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 7
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 8
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中