スウォッチ、中国低迷で上期7.1%減収 フラン高も打撃

スイスの時計大手スウォッチ・グループが17日発表した2025年上半期(1─6月)決算は、為替変動の影響を除いた売上高が前年同期比7.1%減の30億6000万スイスフラン(38億2000万ドル)となり、LSEGがまとめたアナリスト予想平均(32億スイスフラン)に届かなかった。写真は同社の店舗。スイスのベルンで2021年3月撮影(2025年 ロイター/Arnd Wiegmann)
Marleen Kaesebier Isabel Demetz
[17日 ロイター] - スイスの時計大手スウォッチ・グループが17日発表した2025年上半期(1─6月)決算は、為替変動の影響を除いた売上高が前年同期比7.1%減の30億6000万スイスフラン(38億2000万ドル)となり、LSEGがまとめたアナリスト予想平均(32億スイスフラン)に届かなかった。主要市場の中国での販売低迷が響いた。
「オメガ」や「ロンジン」といったハイエンドからカジュアルな「スウォッチ」まで幅広く展開する同社は、中国市場の弱さを減収につながったとした上で、その他の地域では販売が記録的な水準に達したと説明。北米販売は2桁の伸び率を示した。
今回は、トランプ米大統領による一連の関税措置発表後初めての決算。関税を巡る懸念でスイスフラン相場が上昇し、同国から輸出される時計は海外の買い手に割高になった。
上半期決算における為替変動のマイナスの影響は1億1300万スイスフランに上り、現在の為替レートで計算した純売上高は10.4%減となった。
営業利益は前年同期比約67%減の6800万スイスフラン。純利益は同88%減の1700万スイスフランに急減した。
中国、香港、マカオが売上高全体の24%を占めた。同地域での卸売売上高は外部店舗の閉鎖などにより30%以上減り、小売売上高は15%減少した。ただ同社は、今年下半期は中華圏の市場環境が改善するとの見通しを示した。