午後3時のドルは145円付近に上昇、米関税で上下動 相互関税には警戒

7月7日、午後3時のドル/円は145円付近と、前週末東京市場の終盤からドル高・円安で推移している。写真は米ドル紙幣。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Atsuko Aoyama
[東京 7日 ロイター] -
午後3時のドル/円は145円付近と、前週末東京市場の終盤からドル高・円安で推移している。米相互関税への警戒感がドル/円を下押しする一方、新興国グループ「BRICS」の「反米政策」に同調すれば追加関税を課すとトランプ米大統領が投稿すると、ドルが買い戻された。
相互関税への警戒で日本株が軟化したことを背景に、ドル/円はリスク回避のドル売り・円買いが先行して144円前半まで売られた。その後、ショートカバーで朝方の水準の144円半ばまで値を戻した後、トランプ氏の投稿を受けてさらに上昇し、午後には145円台を回復した。
トランプ氏の投稿で、南アフリカランドは対米ドルで17ランド半ばから後半へ下落。人民元など他の新興国通貨もドルに対して売られた。「BRICSに関するトランプ氏の投稿で人民元が売られ、ドルの買い戻しが進んだ」(あおぞら銀行チーフ・マーケット・ストラテジストの諸我晃氏)との指摘が聞かれた。
相互関税などの米政策が「リスク回避のドル売り・円買いを促す一方、BRICSのニュースなどが出ると、当該国通貨は売られドルが買われる」(為替ブローカー)として、ドル/円は値動きが定まらないとの見方もある。4日は米国が独立記念日で休場だったため、本格的な取引はこれからとの声もあった。
トランプ氏は自身の交流サイト(SNS)に、新興国グループ「BRICS」の「反米政策」に同調する国に、10%の追加関税を課すと投稿した。ブラジルではBRICS首脳会議が行われており、共同声明で貿易に関し、関税引き上げが世界貿易を脅かすと警告、トランプ米政権の関税政策を暗に批判した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 144.98/144.99 1.1771/1.1772 170.67/170.68
午前9時現在 144.48/144.50 1.1779/1.1782 170.21/170.22
東京4日午後5時 144.40/144.41 1.1769/1.1770 169.95/169.99