米6月雇用、14.7万人増と予想上回る 民間部門は弱含み

米労働省が3日発表した6月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は14万7000人増加で市場予想を上回った。マサチューセッツ州ケンブリッジで2022年7月撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder)
Lucia Mutikani
[ワシントン 3日 ロイター] - 米労働省が3日発表した6月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は14万7000人増加で市場予想を上回った。5月は14万4000人増に上方改定された。労働市場が安定を維持していることが示され、米連邦準備理事会(FRB)は利下げ再開を9月以降に先延ばしできそうだ。
大半のエコノミストは、失業率は今年後半にかけて上昇し、FRBが9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを再開する可能性が高いと予想している。
ロイターがまとめたエコノミストの予想は、非農業部門雇用者数が11万人増(予想レンジ:5万─16万人増)、失業率は4.3%だった。
ただ、雇用者数増加のほぼ半分は政府部門によるものだった。製造業や小売業などの業種がトランプ政権の強硬な関税政策に対処する中、民間セクターの伸びは大幅に鈍化した。
失業率は4.1%。5月の4.2%から予想外に低下した。13万人が労働力から離脱したことが一因とみられる。失業率の算出元となる家計調査によると、雇用は9万3000人増加し、これも失業率の低下に貢献したとみられる。
レイモンド・ジェームズのチーフエコノミスト、エウヘニオ・アレマン氏は「雇用者数は全体的に非常に堅調だったものの、民間セクター全体に弱さが見られた」と指摘。「労働市場は6月も引き続き弱含みで、FRBの金利経路に関する議論を再燃させるはずだ」と述べた。
政府の雇用者数は7万3000人増加した。州政府の教育部門の4万人増がけん引したものの、エコノミストらは学年末の季節的要因によるものとの見方を示している。
地方自治体の教育部門は2万3000人増。一方、連邦政府の雇用者数は引き続き減少し、7000人減となった。連邦政府の雇用者数は1月以降で6万9000人減少した。
民間セクターは7万4000人増加したものの、それでも伸びは2024年10月以来の低水準となり、過去3カ月の増加数の月平均である11万5000人増も下回った。
ヘルスケア部門では、病院や介護・居住型介護施設などで3万9000人増加。社会扶助部門でも1万9000人増加した。これら非景気循環型業種以外では、雇用の伸びは低調だった。
製造業では7000人、卸売業で6600人、専門・ビジネスサービスで7000人、それぞれ減少。小売業ではわずか2400人増にとどまった。
ボストンカレッジのブライアン・ベスーン教授(経済学)は「民間部門は第2・四半期後半に明らかに勢いを失っており、第3・四半期の経済パフォーマンスにとって良い兆しではない」と述べた。
雇用者数が増加した業種の割合は49.6と、5月の51.8から低下。週平均労働時間は34.2時間と、前月の34.3時間から短くなった。経済の逆風が強まる中、企業が労働時間を短縮していることを示唆した。
賃金上昇ペースも鈍化しており、時間当たり平均賃金は前月比0.2%上昇と、5月の0.4%上昇から減速した。前年比でも3.7%と、5月の3.8%から鈍化した。
就労意欲はあるが求職をあきらめた人は25万6000人増加した。27週間以上失業している人の数は19万人増の164万7000人。長期失業者は増加しており、雇用の低迷を浮き彫りにしている。また、失業期間の中央値は5月の9.5週間から10.1週間に長期化した。
労働力参加率は62.3%と5月の62.4%から低下。外国生まれと国内生まれの両方の人口で低下が見られた。
シティグループの米国チーフエコノミスト、アンドリュー・ホレンホースト氏は「労働力参加率の低下は、移民政策の変更を反映しており、今後も続く可能性がある」と指摘。「しかし、家計調査と事業所調査の両方で雇用の弱さの兆候が見られることから、失業率は年後半に上昇すると予想している」とし、おそらく7月と8月でより大幅な上昇が見られるとの見通しを示した。
今回の雇用統計は、4日が独立記念日で祝日のため、1日早い発表となった。
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