原油市場、供給途絶の可能性低い オプションが示唆=ゴールドマン

米ゴールドマン・サックスのアナリストは、オプション市場ではイランとイスラエルの停戦後、ホルムズ海峡の原油輸送が途絶える確率がわずか4%であることが示唆されていると指摘した。写真は、テキサス州の製油所。6月23日、テキサス州フリーポートで撮影(2025年 ロイター/Joel Angel Juarez)
[26日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックスのアナリストは、オプション市場ではイランとイスラエルの停戦後、ホルムズ海峡の原油輸送が途絶える確率がわずか4%であることが示唆されていると指摘した。26日付のリサーチノートで述べた。
北海ブレント原油先物は23日、米国による核施設攻撃を受けてイランがホルムズ海峡を閉鎖する可能性への懸念から、1バレル=81.40ドルの高値を付けたが、翌日の停戦表明を受けて懸念は和らぎ、68ドルを下回る水準に押し戻された。
ゴールドマンのアナリストは地政学的リスクプレミアムの急低下について、大きな地政学的ショックの際に原油相場の大きな混乱が伴わなかった最近のトレーダーの経験や、イランの抑制された対応、大規模な混乱を回避しようとする米国と中国の強い動機、秋以降に在庫が大幅な増加に転じる見通しなどを反映しているとの見方を示した。
ゴールドマンのアナリストは、オプション市場では北海ブレント先物が3カ月後も60ドル台にとどまる確率が60%、70ドルを超える確率が28%織り込まれていると述べた。
ホルムズ海峡の原油輸送が途絶えた場合、ブレントは1バレル=90ドルまで上昇すると予想した。