ニュース速報
ビジネス

都区部コアCPI、6月は+3.1%に鈍化 エネルギーや水道料金が影響

2025年06月27日(金)09時36分

総務省が6月27日に発表した6月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は110.3となり、前年同月比3.1%上昇した。2024年11月、都内で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Takahiko Wada

[東京 27日 ロイター] - 総務省が27日に発表した6月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は110.3となり、前年同月比3.1%上昇した。伸び率は前月の3.6%を大きく下回ったが、3カ月連続で3%台となった。エネルギー価格の伸び率鈍化に加え、水道料の大幅下落がコアCPIの伸び率縮小につながった。

ロイターがまとめた民間予測(同3.3%上昇)を下回った。

エネルギー価格は3.6%上昇で、前月の8.7%上昇を下回った。電気代は5.3%上昇、都市ガス代は2.7%上昇といずれも前月の伸びを下回った。昨年6月、政府の電気・ガス価格激変緩和対策事業が縮小されたことでエネルギー価格は伸び率を高めていたが、その反動が出た。資源価格の下落の影響もあるとみられる。

水道料は34.6%下落。東京都が水道の基本料金を無償化した影響が出た。

一方で、生鮮食品を除く食料は7.2%上昇し、前月の伸び率6.9%を上回った。6カ月連続で加速した。6月に価格改定のあったチョコレートが48.2%上昇。直近で値上げのあったコーヒー豆が49.8%上昇、インスタントコーヒーが26.3%上昇。コメ類は90.6%上昇で、2カ月連続で伸びが鈍化した。

携帯電話の通信料は11.9%上昇。前月の3.0%上昇を大きく上回った。一部携帯会社の料金プラン改定が影響した。

コア対象の522品目のうち、上昇は364、下落は96、変わらずは61、非調査対象が1。

財・サービス別で、サービス価格は2.1%上昇。2023年12月以来の高い伸び率となった前月の2.2%を下回った。一般サービスで携帯通信料が高い伸びとなる一方で、外食の伸びが鈍化した。

生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)、総合指数はともに前年比の伸び率が3.1%となり、前月の伸び率を下回った。いずれも水道料の大幅下落が影響した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:無難入札に「クジラ」の影、株高が支える債

ビジネス

シーメンス・ガメサ、中国レアアース業者に欧州生産提

ワールド

米戦略石油備蓄の補充、年末まで完了せず=エネルギー

ワールド

レバノン大統領がマスク氏と電話会談、ビジネス展開の
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 2
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉仕する」ポーズ...アルバム写真に「女性蔑視」批判
  • 3
    韓国が「養子輸出大国だった」という不都合すぎる事実...ただの迷子ですら勝手に海外の養子に
  • 4
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 5
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝…
  • 8
    伊藤博文を暗殺した安重根が主人公の『ハルビン』は…
  • 9
    富裕層が「流出する国」、中国を抜いた1位は...「金…
  • 10
    単なる「スシ・ビール」を超えた...「賛否分かれる」…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 8
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中