NY外為市場=ドル下落、対ユーロ・ポンドで21年以来の安値

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落し、対ユーロと対ポンドで3年半ぶりの安値を付けた。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 26日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落し、対ユーロと対ポンドで3年半ぶりの安値を付けた。市場は米連邦準備理事会(FRB)が予想以上に利下げに踏み切る可能性を織り込んだ。
スコシアバンク(トロント)の外為ストラテジスト、エリック・セオレ氏は「より早期の金融緩和とさらなる利下げの可能性が焦点となっている」と述べた。
パウエルFRB議長は今週の米議会証言で、よりハト派的な姿勢を示したと解釈された。パウエル議長は利下げを急ぐ必要はないと改めて表明したが、物価上昇圧力が抑制されれば「 いずれかの時点で利下げを再開する」と述べた。
CMEのフェドウオッチによると、フェデラルファンド(FF)金利先物トレーダーは、7月の利下げ確率を23%と織り込んでおり、これは1週間前の13%から上昇している。一方、9月までの利下げ確率は93%となっている。トレーダーは年末までに合計66ベーシスポイント(bp)の利下げを予想しており、これは先週の46bpから上昇し、3度目の25bp利下げの可能性を示唆している。
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投資家らはまた、貿易相手国との関税交渉の期限としてトランプ政権が自ら設定した7月9日にも注目している。
長期的には、経済と米ドルの見通しに対する懸念から投資家がドル離れを起こし、ドルは売り圧力にさらされている。「過去10年間、米国資産がアウトパフォームしてきた結果、多くの資産運用会社が思った以上に米ドルを買い持ちしている」とセオレ氏は語った。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.43%下落して10万7382ドルとなった。
ドル/円 NY午後3時 144.18/144.23
始値 144.20
高値 144.53
安値 144.06
ユーロ/ドル NY午後3時 1.1720/1.1721
始値 1.1714
高値 1.1740
安値 1.1691