米スリーマイル原発再稼働27年に前倒しへ、CEOが表明

米電力大手コンステレーション・エナジー は25日、スリーマイルアイランド原発1号機(クレーン・クリーン・エネルギー・センターに名称変更)の再稼働時期が当初見込みより約1年前倒しの2027年に早まる可能性があると明らかにした。写真はスリーマイル島で昨年10月撮影(2025年 ロイター/Shannon Stapleton)
[スリーマイル島(ペンシルベニア州) 25日 ロイター] - 米電力大手コンステレーション・エナジー は25日、スリーマイルアイランド原発1号機(クレーン・クリーン・エネルギー・センターに名称変更)の再稼働時期が当初見込みより約1年前倒しの2027年に早まる可能性があると明らかにした。
地域送電網への接続が優先案件として扱われることになったためで、同社のジョー・ドミンゲス最高経営責任者(CEO)が同日、同原発でのイベントで明らかにした。
同社は、昨年9月に米マイクロソフトとデータセンターへの20年間の電力供給契約を締結。原発再稼働へ道を開くことになった。
同原発では2号機が1979年に炉心溶融(メルトダウン)を起こした。1号機は2019年に経済的理由で停止していた。
同社によれば、1号機の施設は稼働停止当時とほぼ同じ状態。再稼働の発表以降、準備作業と人員採用に軸足を置いている。
同社は再稼働に不可欠な主要変圧器や燃料などを発注済み。再稼働に必要な水系統を復旧し、許認可取得に必要な各種インフラ点検も完了した。
昨年の再稼働発表時、同社は再稼働を28年と見込んでいた。複数幹部によると、地域送電網への接続を巡る時間的な遅れが原因だった。地域送電網はPJMインターコネクションが運用している。
ドミンゲス氏は「PJMが接続を完了すれば準備万端だ」と述べた。
この日のイベントには社員数百人に加え、PJMのアスタナCEOや、PJMを通じた接続プロセスの迅速化を強く働きかけたペンシルベニア州のシャピロ知事も出席した。知事によると、1号機再稼働計画はPJMのプロセス迅速化案件の中で最大規模だった。