原油先物は小幅続伸、米原油在庫減少が堅調な需要示唆

アジア時間の原油先物は小幅に続伸。写真は、稼働する石油掘削装置の様子。6月10日、テキサス州のミッドランドで撮影(2025年 ロイター/Eli Hartman)
[東京 26日 ロイター] - アジア時間の原油先物は小幅に続伸。米原油在庫が予想以上に減少し、堅調な需要を示した。ただ、投資家はイランとイスラエルの停戦や中東情勢を巡り慎重姿勢を維持している。
0030GMT(日本時間午前9時半)時点で、北海ブレント先物は0.12ドル(0.2%)高の1バレル=67.80ドル、米WTI先物は0.20ドル(0.3%)高の65.12ドル。
前日はともに1%近く上昇し、今週序盤の急落から回復した。
野村証券のエコノミスト、高島雄貴氏は、米週間統計で在庫が減少したことから堅調な需要を好感する動きがある指摘。その上で、投資家はイランとイスラエルの停戦状況の詳細を求めており、依然として神経質になっていると述べた。市場の関心は現在、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の生産量に移っているという。
高島氏はWTIについて、紛争前の水準である60─65ドルのレンジに戻るだろうと予想した。
米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計(6月20日までの週)によると、原油在庫は前週比580万バレル減少し、ロイターがまとめたアナリスト予想(79万7000バレル減)以上に落ち込んだ。
ガソリン在庫は、38万1000バレル増の予想に反して210万バレル減少した。
トランプ米大統領は25日、米政府が来週イランと協議し、核開発計画を中止する確約を求めるという見通しを示し、米国のイラン攻撃がイスラエルとイランの戦争を迅速に終結させたと評価した。