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午前の日経平均は反落、米株安や円高嫌気 4日続伸の反動も

2025年06月12日(木)13時05分

 12日午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比308円67銭安の3万7874円59銭と、反落した。写真は4月、都内の株価ボード前で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Noriyuki Hirata

[東京 12日 ロイター] - 12午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比271円70銭安の3万8149円49銭と反落した。米国市場で高値警戒感から株価が軟調だったことや、為替がドル安/円高方向となったことが投資家心理の重しになった。前日まで4日続伸していたこともあり、利益確定や戻り待ちの売りが出やすかった。

日経平均は96円安で寄り付いた後も、一時319円安の3万8102円05銭へと下げ幅を拡大した。米5月消費者物価指数(CPI)の発表後に下落基調となっていたドル/円が、朝方からさらに円高方向に振れたことが嫌気された。前日の大引け時点に比べ1円超の円高水準。時間外取引の米株先物が軟調なことも影響した。 米CPIは事前の予想を下回ったが、市場では「いずれ関税影響は出てくるとの見方は根強い。市場の見方が米国での早期利下げの方向へと一気に傾いているわけでもなく、(株価の)反応の悪さにつながっている」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との見方が聞かれた。中東での米国とイランとの緊張の高まりへの懸念もくすぶっている。 売り一巡後は、下値で押し目買いも観測され下げ渋った。「週末のメジャーSQ(特別清算指数)算出を控えた様子見の時間帯でもあり、売り一辺倒になりにくい。3万8000円を割れる雰囲気でもない」(藤原氏)という。 米半導体株安を受けて国内の関連株は弱い銘柄が目立った一方、原油高を受けて石油関連銘柄はしっかりだった。 TOPIXは0.4%安の2777.66ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆8278億4400万円だった。東証33業種では、値上がりは鉱業や石油・石炭製品、その他製品など8業種、値下がりはサービスや金属製品、輸送用機器など25業種だった。 前日に決算を発表したANYCOLORは一時ストップ高。gumiはストップ高水準で買い気配。新型ゲーム機の発売4日の販売台数が先代の2倍と伝わった任天堂は堅調だった。一方、キオクシアHLDGやSUMCOは軟調。安川電機はさえなかった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが512銘柄(31%)、値下がりは1031銘柄(63%)、変わらずは85銘柄(5%)だった。

ロイター
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