ニュース速報
ビジネス

FRB年内利下げ幅予想は1%、5月据え置きは変わらず=金融市場

2025年05月01日(木)05時31分

フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、米連邦準備理事会(FRB)が年末までに政策金利を1%ポイント引き下げると予想されている。2022年6月撮影(2025年 ロイター/Sarah Silbiger)

Ann Saphir

[30日 ロイター] - フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、米連邦準備理事会(FRB)が年末までに政策金利を1%ポイント引き下げると予想されている。第1・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値が年率換算で前期比0.3%減となる一方、FRBが重視する個人消費支出(PCE)価格指数で物価の「瞬間風速」を示す前月比が変わらずとなったことで、トレーダーらはこの予想をさらに強めた。

パンテオン・マクロのエコノミストは、今回のGDPには「経済がすでに根本的に減速していたことを示す明確な兆候」が含まれていると指摘した。「現行の関税政策が維持されれば、今後は停滞期を迎える可能性が高い。さらに7月に相互関税が全面的に課されれば、景気後退に陥る可能性が最も高い」とした。

FF金利先物は、引き続きFRBが6月に利下げを開始することを織り込んでおり、年末までに合計4回の0.25%ポイントの利下げが行われ、年末の政策金利は3.25─3.5%になると予想されている。

ただ、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、金利を現行の4.25─4.5%のレンジに据え置くと広く予想されている。

PGIMフィクスト・インカムの米国チーフエコノミスト、トム・ポーセリ氏は「FRBは非常に難しい立場に置かれている。インフレ率は既に目標を上回っており、インフレ期待もおそらく少し不安定になりつつあることを示している。そしてわれわれは今後、関税導入によってインフレ率が上昇するとみている。このためFRBは政策金利を据え置くだろう」とした。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

FRB3会合連続で0.25%利下げ、 反対3票 来

ビジネス

FRBに十分な利下げ余地、追加措置必要の可能性も=

ビジネス

米雇用コスト、第3四半期は前期比0.8%上昇 予想

ワールド

米地裁、トランプ氏のLAへの派兵中止命じる 大統領
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア空軍の専門家。NATO軍のプロフェッショナルな対応と大違い
  • 2
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡大、そもそもの「停戦合意」の効果にも疑問符
  • 3
    「何これ」「気持ち悪い」ソファの下で繁殖する「謎の物体」の姿にSNS震撼...驚くべき「正体」とは?
  • 4
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 5
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキン…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    「正直すぎる」「私もそうだった...」初めて牡蠣を食…
  • 8
    「安全装置は全て破壊されていた...」監視役を失った…
  • 9
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 10
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中