ニュース速報
ビジネス

豪BHPとリオにセクハラ集団訴訟、秘密保持契約で告発女性に圧力

2024年12月12日(木)20時37分

セクハラで集団訴訟を提起された豪資源大手BHPとリオ・ティントは、被害を訴えた女性従業員に対し、守秘義務契約(NDA)で圧力をかけようとしている。(2024年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration//File Photo)

Melanie Burton

[メルボルン 12日 ロイター] - セクハラで集団訴訟を提起された豪資源大手BHPとリオ・ティントは、被害を訴えた女性従業員に対し、守秘義務契約(NDA)で圧力をかけようとしている。女性らの弁護士が明らかにした。

法律事務所JGAサドラーは11日、鉱山の現場で広範かつ組織的なセクハラと差別が行われているとして、両社に対し集団訴訟を起こしたと発表。両社の「数千人の女性労働者」が集団訴訟に参加すると見込んでいる。

主席訴訟代理人のジョシュ・アイルワード氏は、何百人もの女性たちと話をした結果、鉱山業界で秘密保持契約(NDA)が広範に使用されている証拠を確認したと、ロイターに述べた。契約のため集団訴訟に参加できないと懸念する女性もいるという。

アイルワード氏は、鉱山会社は、弱い立場の労働者が職を失ったりブラックリストに載ることを恐れてNDAに署名するよう圧力をかけた、としている。

BHPとリオは、現在、セクハラ疑惑に対処する際にNDAは使用していないと主張している。両社はまた、すべてのセクハラ疑惑を真摯に受け止め、業界におけるセクハラ根絶を目指しているとした。

鉱山の現場ではセクハラの被害報告が後を絶たない。BHPは24年度に471件のセクハラ報告を受けた。リオは11月、自社の鉱山で性的暴行事件が続いていると発表、調査の結果、実例や未遂事件が8件見つかった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

サハリン2のLNG調達は代替可能、JERAなどの幹

ビジネス

中国製造業PMI、10月は50.6に低下 予想も下

ビジネス

日産と英モノリス、新車開発加速へ提携延長 AI活用

ワールド

ハマス、新たに人質3人の遺体引き渡す 不安定なガザ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「今年注目の旅行先」、1位は米ビッグスカイ
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 5
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 6
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 10
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中