カナダCPI、9月は1.6%上昇に伸び鈍化 50bp利下げ観測強まる
カナダ統計局が15日に発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.6%上昇と、8月の2.0%から伸び率が鈍化した。写真は2022年11月、オンタリオ州トロントのスーパーで撮影(2024年 ロイター/Carlos Osorio)
[オタワ 15日 ロイター] - カナダ統計局が15日に発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.6%上昇と、8月の2.0%から伸び率が鈍化した。ガソリン価格の大幅な下落が主な要因で、2021年2月以来3年7カ月ぶりの低い伸びとなり、市場ではカナダ銀行(中央銀行)が来週の会合で50ベーシスポイント(bp)の利下げを決めるとの観測が強まった。
CPIは前月比では0.4%下落した。ロイターがまとめた市場予想は、前年同月比1.8%上昇、前月比は0.2%下落だった。
CPIの前年同月比での上昇率は年初から鈍化傾向にあり、8月には中銀が目標とする1─3%の中間に達した。
市場が織り込む次回会合での50bp利下げの確率は約67%と、CPI発表前の約52%から高まった。
デジャルダン・グループのマクロ戦略責任者、ロイス・メンデス氏はリポートで「カナダ中銀は経済を活性化し、インフレ率が下がり過ぎないようにするために何らかの手を打つ必要がある。われわれは50bp利下げが適切な処方箋だと考える」と指摘した。
統計局によると、ガソリン価格を除いた9月のインフレ率は2.2%。
中銀が重視するコアインフレ指標の一つであるCPI中央値は2.3%上昇、CPIトリム値は2.4%上昇と前月と変わらなかった。
財価格は1.0%下落。一方、サービス価格は4.0%上昇した。