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欧州市場サマリー(17日)

2018年01月18日(木)03時59分

[17日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続落して取引を終えた。経営破たんした建設大手カリリオンに続き、インターサーブに関しても英政府が監視対象としていると伝えられるなど、企業業績の不透明感が影響した。

インターサーブは一時、約15%急落し、終値は0.4%安。ETXキャピタルのシニア・アナリスト、ニール・ウィルソン氏は「カリリオンほどは財務体質は悪くなさそうだ」としている。

出版のインフォーマは5.7%下落。イベント運営のUBMに38億ポンドの買収提案を行った。UBMは12%上げた。高級ブランドのバーバリーは9%超安で、FT100種では最も下げた。年末商戦を含む期間の売り上げが2%減だった。

<欧州株式市場> 下落して取引を終えた。低調なロンドン株の動きが波及した。

今年に入ってからは自動車や資源、金融関連の銘柄が株高を支え、17日の下落でも、STOXX欧州600種は2年半ぶりの高値水準を保っている。

3年ぶりの高値をつけた最近のユーロ高は輸出関連企業に影響を与えているが、UBSは「このレベルのユーロ高では欧州の企業業績に悪影響は及ばないと考える」としている。

この日はハイテク株が買われた。オランダの半導体メーカー、ASMLは約5%高。半導体需要の増加で顧客が納品の前倒しを求めており、第4・四半期の純利益は予想を上回った。

<ユーロ圏債券> 大半の国債利回りが小幅低下。欧州中央銀行(ECB)が政策スタンスの変更を急いでいないことを示唆する当局者の発言などが安心感を誘った。

ECBのコンスタンシオ副総裁はイタリア紙とのインタビューで、「非常に緩和的な」金融政策が長期間続く可能性を排除しないと語った。ECB理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁もこの日、最近のユーロ/ドル相場の上昇は「有益ではない」との認識を示した。

欧州連合(EU)統計局がこの日発表した12月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)改定値は前年比1.4%上昇と、11月から伸びが鈍化し、域内のインフレの伸びが依然抑制されていることが示された。

終盤の取引で、大半の長期債利回りは横ばいから2ベーシスポイント(bp)低下。一方、南欧債利回りは、前日の大幅低下の反動で、この日は小幅上昇した。

金融市場では、約70%の確率でECBが年末までに10bp利上げする見方を織り込んでいる。前週初めは50%となっていた。

ロイター
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