ニュース速報

ビジネス

日経平均は反落、米ハイテク株安が重し 終値で2万円割れは回避

2017年06月30日(金)15時30分

 6月30日、東京株式市場で日経平均は反落した。取引時間中では6月19日以来9営業日ぶりに2万円を割り込んだが、終値では大台割れを回避した。前日の米国市場はハイテク株を中心に急落、為替も1ドル111円台後半とやや円高気味に推移し、売りが先行した。写真は都内で2015年9月撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

[東京 30日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落した。取引時間中では6月19日以来9営業日ぶりに2万円を割り込んだが、終値では大台割れを回避した。前日の米国市場はハイテク株を中心に急落、為替も1ドル111円台後半とやや円高気味に推移し、売りが先行した。値がさ株や半導体関連株の下落の影響で一時270円超安となった。ただ、25日移動平均線(2万0000円59銭=30日)を割れた水準では押し目買いが入り、前場後半以降は下げ渋った。

TOPIXも反落。東証33業種中、鉱業、鉄鋼、保険を除く30業種が下落した。下落率トップはその他製品。水産・農林、食料品がこれに続いた。

7月2日には東京都議選の投開票が予定されている。小池百合子都知事率いる「都民ファーストの会」が都議会定数の過半数を獲得する勢いを見せる一方、自民党は現状から議席数を大幅に減らすと一部で報じられている。稲田朋美防衛相の自衛隊の政治利用とも受け取れる発言に批判が集まるなど、自民党に逆風が吹いている。

UBS証券ウェルス・マネジメント本部ジャパン・エクイティ・リサーチ・ヘッドの居林通氏は「都議選の影響などで安倍内閣の支持率が30%台に落ちると、次の総選挙はいつなのか、消費税の引き上げどうなるのか、黒田日銀総裁の再任はなくなるのでは、など政治発の懸念が出てこなくもない」と話している。

個別銘柄では、クスリのアオキHD<3549.T>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社が29日に公表した2018年5月期の連結業績予想は営業利益が前年比2.3%増の109億2200万円となった。新規出店や既存店の全面改装、品揃えの見直しなどが貢献するという。堅調な業績見通しを好感した買いが入った。

半面、任天堂<7974.T>、グリー<3632.T>、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684.T>などゲーム関連株が軒並み下落。主力輸出株が伸び悩むなか材料株として物色されてきたが、きょうは利益確定売りに押された。

東証1部の騰落数は、値上がり490銘柄に対し、値下がりが1409銘柄、変わらずが123銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20033.43 -186.87

寄り付き    20025.63

安値/高値   19946.51─20044.01

TOPIX<.TOPX>

終値       1611.9 -12.17

寄り付き     1611.08

安値/高値    1604.82─1612.51

東証出来高(万株) 196897

東証売買代金(億円) 26024.12

(辻茉莉花)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米ADP民間雇用、4月は19.2万人増 予想上回る

ビジネス

EXCLUSIVE-米シティ、融資で多額損失発生も

ビジネス

イエレン米財務長官、FRB独立の重要性など主張へ 

ビジネス

米3月求人件数848.8万件、約3年ぶり低水準
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉起動

  • 4

    ポーランド政府の呼び出しをロシア大使が無視、ミサ…

  • 5

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 6

    米中逆転は遠のいた?──2021年にアメリカの76%に達し…

  • 7

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 8

    パレスチナ支持の学生運動を激化させた2つの要因

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    大卒でない人にはチャンスも与えられない...そんなア…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 8

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 9

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 10

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    「誰かが嘘をついている」――米メディアは大谷翔平の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中