コラム

岸田政権の「原発回帰」が正しい一方で、今すぐやるべきことは何か?

2022年10月24日(月)13時53分

原発は太陽光発電や風力発電に対し、コスト面で競争力がある。CO2排出量はゼロ。最新型の原発は既存のものに比べて大幅に安全だ。専門家によれば、福島やアメリカのスリーマイル島、ウクライナのチョルノービリ(チェルノブイリ)のような事故は起こり得ないという。

私の自宅から25キロの距離にあったピルグリム原子力発電所は、経済的理由で3年前に閉鎖された。自宅から数キロ離れた場所には、安全な廃棄方法が見つからない400万リットルの汚染水が残されている。

それを考えれば、100%再生可能で100%安全な電力、つまり放射性廃棄物を出さず、福島のような事故を決して起こさない太陽光や風力に転換することが理想的な解決策であるのは明らかだ。

地元の州当局はようやく、今後5年間で大型の風力・太陽光発電の開発を進める計画を積極的に推進し始めた。既にわが家の電力は100%風力発電だ。

原油価格上昇とサプライチェーンの混乱、円安による日本経済の苦境や、CO2排出量の大幅削減という文字どおり人類の存亡に関わる緊急課題を考えれば、中期的に原発を再活用するという岸田の決定は理にかなっている。

だが同時に、日本はカーボン・ニュートラル実現を2050年に先送りしたり、水素発電やCO2回収といった将来の不確かな技術に頼るのではなく、太陽光や風力発電への投資と転換をさらに劇的に増やさなければならない。

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グレン・カール

GLENN CARLE 元CIA諜報員。約20年間にわたり世界各地での諜報・工作活動に関わり、後に米国家情報会議情報分析次官として米政府のテロ分析責任者を務めた

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