権力欲が強く快楽を求める妻が鮮烈、映画『ナポレオン』迫力ある戦闘シーンと、描ききれなかったもの
A Spectacular Mess
バラエティ誌でピーター・デブルージュは、この映画を「戦場と寝室を慌ただしく行き来する」と評した。皇帝の公的な生活とプライベートのシーンが入れ替わるたびに生じる「雑音」を、的確に表現している。
この映画の最大の欠点は、ナポレオンの桁外れの業績と、桁外れの失敗の政治的意味を描いていないことだ。
監督のリドリー・スコットが時系列を圧縮し、細部を心ゆくまで練り上げるのは自由だ。しかし、ナポレオンという存在の意味を掘り下げる時間を十分に取らず、物語を語る役割を放り出した。彼は革命的な改革者だったのか、無慈悲な独裁者だったのか。政治的に対立していた人々からも称賛を得たのはなぜなのか──。
この作品は、急ごしらえで編集された人生のハイライト映像のようだ。ナポレオンの栄華と没落を、現代の国際紛争と独裁政権の著しい台頭に照らし合わせながら見ると、欠点だらけの利己的な男たちが英雄となる理由を理解したいという思いが募る。
スコットが過去に見せた手腕を発揮すれば、現代の私たちがナポレオンから連なる時代に生きていることを示せたはずだ。残念ながら、今回は空振りに終わったが。
NAPOLEON
『ナポレオン』
監督/リドリー・スコット
主演/ホアキン・フェニックス、バネッサ・カービー
日本公開中
アマゾンに飛びます
2025年12月16日号(12月9日発売)は「ジョン・レノン暗殺の真実」特集。衝撃の事件から45年、暗殺犯が日本人ジャーナリストに語った「真相」 文・青木冨貴子
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
-
エンジニア/生保/~残業20H以内/リモート可/国内・外資系の生保案件多数
株式会社センティックテクノロジー
- 東京都
- 年収450万円~950万円
- 正社員
-
東京本社/外資系データセンター事業者向けUPS 無停電電源装置/の技術営業
株式会社TMEIC
- 東京都
- 年収590万円~960万円
- 正社員
-
自社CPM/EPM製品のプリセールス/イタリア発外資ベンダー/大手企業への導入事例多数
Tagetik Japan株式会社
- 東京都
- 年収700万円~1,500万円
- 正社員
-
大崎/プロジェクトマネジメント 外資系企業の日本支社/年休124日
サンダーソフトジャパン株式会社
- 東京都
- 年収500万円~1,000万円
- 正社員






