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大谷翔平は父親になるとパフォーマンスが落ちる?過去のスポーツ選手にみる「戦闘力低下」説の真偽は...
伝説レベルの天才ゴルファーだったタイガー・ウッズに対して父アールは、メジャータイトル獲得で歴代最高のジャック・ニクラウスを超えるまで結婚するなと何度も警告していた。子供ができると競争力を支えるメンタルやエネルギーが低下する、と。
この助言は激しい批判を浴びたが、ウッズは娘の誕生後に出場した15のメジャーで2勝しかできず、2番目の子供が生まれた後は1勝にとどまった。第1子誕生前のウッズは、ニクラウスのメジャー優勝回数の2倍を超えることも可能といわれていたが、今ではニクラウスを追い越すどころか、奇跡でも起こらない限りニクラウスに3回の差をつけられたままで終わりそうだ。
私は父親になったとき、2つのことに気付いた。第1に、生理的パフォーマンス(睡眠、回復、緊張の数値)が数カ月間にわたり急低下した。第2に、仕事上の野心が薄れ、余分なズーム会議やまずまずの報酬の講演依頼を断るようになった。その仕事の機会費用を、娘と過ごす時間を増やすこととの比較で考えるようになったからだ。
MLBのデータを見ると、投手については父親になることに伴う「劣化」が確かにあるようだが、打者はそうでもない。投手は能力を表す指標FIPが数ポイント悪化しているが、打者の傑出度を示すwRC+には統計的に有意な差はない。つまり、大谷は睡眠リズムの調整方法を見つけ出し、娘が生まれた喜びにうまく適応できれば、一気にペースを上げることも期待できそうだ。
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