コラム

ロボット×AIの領域がブルーオーシャンである理由

2019年07月01日(月)19時00分

ロボット業界の現状は、スマートフォンが登場したころと少し似ているかもしれない。iPhoneが日本で発売された際に「思ったほど脅威ではない」という日本メーカーの幹部の意見をよく耳にしたものだ。

スマホは、携帯電話だが音楽も楽しめる。ところが発売当初、音楽プレーヤーの専用機と比べると、音質などの性能は大きく劣った。カメラもそうだ。カメラメーカーからすれば、スマホのカメラはおもちゃのようなもの。カメラメーカーの市場シェアを脅かすようなレベルではなかった。

音楽プレーヤーやカメラなどの専用機に比べれば、スマホの性能はいまだに限定的かもしれない。しかし「まあよかろう」のレベルに達しているのは間違いない。しかもスマホでは、そのほかにもいろいろな機能が搭載されている。そのおかげでスマホは売れに売れ、その市場規模は、幾つかの専用機市場を合わせてものよりも大きなものになっている。

日本の専用機メーカーがたかをくくって様子見している間に、スマホ市場は海外メーカーの間で領地分配が行われた。ハードウエアでは韓国、中国メーカーが大躍進し、ソフトウエアではGoogle、ハード、ソフト一体型ではAppleが圧倒的な強さと影響力を手にした。

安価で汎用性の高いロボットの市場はどの程度の規模になるのだろうか。今はまだ全貌がつかめないが、急成長する可能性は否定できない。新たに誕生する市場で、圧倒的な強さと影響力を手にするのは誰になるのだろうか。

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プロフィール

湯川鶴章

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

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