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パリのカフェのテラスから〜 フランスって、ホントはこんなところです

RIKAママ|フランス

2年ぶりに日本へ行って感じた日本とフランスはこんなに違うんだと思ったいくつかのこと

晴天のパリ 緑も濃くなってきてコロナの影もあまり感じられなくなった街中     筆者撮影

パンデミックが始まるまでは、少なくとも1年に1回、多い時は1年に2回も3回も日本に行っていた私は、偶然にもパンデミックの始まる直前の2020年の2月に日本に行って以来、日本への一時帰国は断念し続けてきました。1年に1〜2度行っていれば、離れている日本とて、それほどあらためて、新しく感じることもなく(それでも、少しでも留守にしていれば、日本はどんどん変わるけれど・・)、日本を訪れてきました。

しかし、今回は、2年も間が開き、しかもパンデミックや戦争などの生きている間にそうそう巡り合うことのないような出来事を挟んで久しぶりに訪れた日本は、これまでと違って、日本とフランス、こんなに違うんだ・・ということをあらためて、いくつか感じた一時帰国でした。

コロナウィルス対応の水際対策、感染対策、国民の衛生観念

まず、私がこの2年間、日本への一時帰国を断念していた一番の理由は、パンデミック開始当初は、感染そのものを恐れていたこともありますが、日本の水際対策があまりに厳しかったことで、入国前に揃えなければならない書類、72時間前のPCR検査の陰性証明書(しかも日本指定のフォームに記入が望ましいとされている)、羽田空港到着時のPCR検査から、強制隔離施設での隔離(3日間から7日間の間で随時、変更されていた)や公共交通機関の利用の禁止など、なかなかハードルが高く、日程的にも予算的にも通常よりもずっとかかることもあり、断念し続けてきました。

たまたま、日本へどうしても行かなければならない用事ができたタイミングで、日本は3月に入国規制を少々緩和、入国後の強制隔離施設での隔離も自宅隔離も撤廃され、公共交通機関の利用も許され、入国の際の書類や入国後の感染者追跡アプリのダウンロードや出発72時間前のPCR検査の陰性証明書と羽田到着時のPCR検査だけ?で、入国が許可されるようになりました。しかし、一緒に行った娘の元には、機内濃厚接触者の通知が来て、まさかの1週間の自宅隔離になるというハプニングもありました(現在では機内の濃厚接触者判定は家族のみと変更されたようです)。

日本側からの対応だけ見ていれば、格段に緩くはなったものの、フランスに帰国して入国の際には、ワクチン証明書提示義務とされながらも、実際に、空港ではまさかのノーチェック、日常のフランス入国となんら変わることはなく、その水際対策のあまりの違いには驚かされるものでした。

日本人の規律正しさは、わかっていましたが、日本の街中のマスク率が本当に100%に限りなく近いことも、ライブで見ると、やっぱり「ほ〜っ!なるほど・・」と驚きましたし、中には飲食店でさえも、マスクをし続けながら、食事をしている人がいるのには、びっくりしました。誰もいない通りで、ちょっと、マスクが苦しくなって、はずそうもんなら、どこからか出てきた人に怪訝そうな顔をして睨まれるのにも、なんだか「うわっ!厳しい!」と感じました。

そこへ行くと、今回、帰国はまたロンドン経由のフライトでしたが、ロンドンなどは空港でさえもマスク着用の義務化が撤廃され、空港内もマスクをしていない人がいっぱい・・いきなり、厳しい日本から、放し飼いのような世界に舞い戻ることに、ちょっと戸惑う気分でした。

どちらが正しいのか、現段階ではわかりませんが、同じウィルスに対する感染対策が今では、これだけ違うということも、ちょっと驚きでもありました。

日本の外食は安い

日本に一時帰国した際の大きな楽しみの一つは日本での食事です。日本は生まれ育った地でもあり、慣れ親しんだ食べ物がたくさんあるということだけでなく、相対的に見ても、食べ物の種類も豊富で、季節感に溢れていて、美味しく、しかも安い(中には高級なものもあるけど、一般的には、概して安い)のがなんと言っても嬉しいことで、外食をしてもいちいちユーロに換算しては、えっ!?これで10ユーロ以下??などと、喜んでいました。

限られた日本滞在で、時間がないない!と焦りながらも、思い返すと、まぁよく食べた日本滞在でした。かなり珍しい贅沢なものはもちろん美味しいのですが、ごくごく庶民的なお弁当屋さんの「のり弁」などを食べてみるのも楽しいもので、ほかほかのご飯に海苔、白身魚のフライ、ちくわの天ぷら、きんぴらごぼう、つくだに、お漬物などがついて、300円以下・・ということは、2ユーロちょっと!!パリでは、2ユーロではサンドイッチ一つさえ買うことができません。餃子の王将などは、餃子4人前で1,000円ちょっと・・だいたいランチといえば、他でも1,000円程度で食べられるお店はざらにあります。1,000円ということは、8ユーロ以下・・ユーロに換算してみるだけで、感激もひとしおです。

最近、パリは空前のラーメン屋さん人気で、ラーメン屋さんにはたいてい餃子がサイドメニューのように用意されていますが、たいていは冷凍の餃子が5つ6つ焼かれて出てくるだけで7~8ユーロ(=1,000円程度)、どれだけぼったくってるのか?ということです。

パリで普通に外食をしようと思ったら、まあ20ユーロ程度(現在のレートだと2,700円程度)が普通なので、日本の外食の安さには、感激すると同時に、これを提供している側からすれば、どれだけ皺寄せが及んでいるのかと思うと気の毒に感じる点もなきにしもあらずです。だいたい、レストランでの食事の提供と言えば、食事そのものだけでなく、場所代、人件費などがかかって上乗せされているはずなのに、どう考えても、これで、採算があっているのだろうか??と。

滞在中には、ちょっと贅沢も・・と思い、今回はホテルオークラの中に入っている桃花林という中華料理のお店にも行ったのですが、最初、友人が「予約しておくね・・」と言ってくれて、「げっ!!1時45分にしか、取れなかった!」などというので、「うわっ!日本もこんなお店がお昼から予約がいっぱいなんて、なかなか景気がいいんだな・・」と思っていたら、実際に行ってみると、広い店内は大きめのテーブルを一つずつは開けてお客さんを入れるという徹底した感染対策ぶり。ランチのメニューは5,000円・・と見て、一瞬、「うわっ!さすが、オークラ!高っ!」と思いはしたものの、あれだけの贅沢な空間に行き届いたサービス、そして何よりも一つ一つ出てくる料理からデザートまでのクォリティーを考え、しかもユーロに換算すると37ユーロ程度、しかも税込価格・・パリの外食値段基準になっている私にとっては、日頃のパリの外食相場の感覚からしたら、ホテルオークラでさえも決して高くないように感じられてしまうことに、いかにパリでの外食が高いものなのか?と思い知らせられる日本での外食体験でした。

日本の銀行にはなぜ?あんなに人が多いのか?

そして、今回、もう一つ驚いたのは、日本の銀行には、あまりに大勢の人がいる・・ということでした。日本の銀行にもいくつか口座を残している私には、日本への一時帰国の際には、銀行へ行かなければならない用事が必ずと言っていいくらいできてしまいます。考えてみれば、こんなたまに日本にやってくる私でさえも銀行に行かなければならない用事ができるのですから、日本で生活している人にとっては、当然のことなのかもしれませんが、それにしても銀行の窓口にしてもATMにしてもどこも長蛇の列。

日本の銀行も支店の数が減って、ずいぶん支店が統合されたという話も聞いていたので、それなりに窓口が必要なくなっているのかと思いきや、そんなことはありませんでした。私は、日本にしろ、フランスにしろ、どの口座も現在は、ほとんどネットバンキングを利用していますが、そのうちの一つの銀行がネットでのアクセスがブロックしてしまったために、気軽に「窓口までおいでください」というメッセージが届いていて、仕方なく、「今度、帰国した時には、銀行へ行かなければ・・」と思っていたのです。

フランスの銀行には、もともと通帳というものはなく、今はほぼネットバンキングがあたりまえになっていて、たまに銀行に行くことがあったとしても、ほとんど人を見かけることはありません。一体、日本の人たちは、銀行で、ATMで何をしているのか?と思いきや、現金を引き出したり、振込手続きをしたり、キャッシングまでできるようになっていて、逆に自分でネットを使わなくてもよいような環境が整備されているのです。そして、日本はいまだに現金を使う人がどれだけ多いのか?ということに、驚かされたのです。

考えてみれば、私もフランスに来たばかりの頃は、ある程度は現金を使うこともあり、それなりに現金を引き出すということもしていたことがあったと記憶していますが、なにせ、治安があまりよくないために、現金を持ち歩くのも嫌で、だいたいはカード、ネットバンキングを利用するようになりました。以前は小切手という日本にはあまり一般的でないツールがあったものの、現在はそれも使用しなくなり、いつのまにか、ネットで全てすませるようになっていて、何より現金に関しては、このパンデミックを機にほぼ、どこのお店でもカードを受け付けるようになり、ほとんどの買い物、もうバゲット1本からでもカードで支払うようになっているので、現金を引き出して使うということは、よほどのことがない限りなくなっているのです。

そんな生活をしているので、日本の銀行事情、現金を使う人が多いのにはあらためてびっくりし、周囲の知人なども現金オンリー、キャッシュカードさえ持っていない・・などという人まで発見して、びっくりさせられたのです。そしてまた、それを裏付けるように、カードは受け付けないとか、現金ならより割引ができますとか、ポイントが多くつきます・・なんていうお店もけっこうあって、日本のお金事情の違いに驚かされたのです。

そう考えると、少しずつ変わっているので、あまり大きな変化は感じられていなかったものの、フランスは、ここ10年くらいの間に大きく変わっていて、いつの間にかネット社会へと大きな変貌を遂げています。公共料金などの自動引き落としで以前、桁を間違えられて痛い目にあったりして、自動引き落としは拒否していた私も、請求書がくれば、以前は小切手を郵送していたものの、現在では金額を確認してからネットで振り込むようになっているし、税金の申告なども全てオンライン申請で、私の少ないフランスでの収入等も全てフランスの税務署に把握されているものの、援助金などもすべて、それらのデータをもとに、自動的にただちに振り込まれます。従って、紙の書類は極端に減り、全てネット上に保管、つい先日までは、どこに行くのにも必要だったワクチンパスポートもスマホの中にあります。

20年以上前にフランスに来た頃のことを考えれば、雲泥の差、フランスもいつのまにか、こんなに進歩していたことを思うとなかなか感慨深い気持ちです。

それでも、未だ紙の書類等が求められる場所がないわけではなく(ビザ・滞在許可証等の申請など)、紙の書類が必要になり、人が間に介入すれば、たちまちトラブルが発生するフランスではありますが、しかし、以前に比べれば、フランスもそれなりに進歩していたんだということをあらためて、感じたのでした。

 

Profile

著者プロフィール
RIKAママ

フランスって、どうしようもない・・と、日々感じながら、どこかに魅力も感じつつ生活している日本人女性。日本で約10年、フランスで17年勤務の後、現在フリー。フランス人とのハーフの娘(1人)を持つママ。東京都出身。

ブログ:「海外で暮らしてみれば・・」

Twitter:@OoieR



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