
England Swings!
犬連れもOK、ロンドンのコワーキングスペース事情
バスや地下鉄にも犬連れで乗れる英国のこと、コワーキングプレイスでもそれは同じで、ここでは犬もオフィスに入ることができる。わたしが通うところでは、犬のベッド2つと水のボウルが用意されたコーナーがあり、その脇にはテニスボール、おやつ、マナー袋も置かれて、ウェルカムモード全開だ。
もちろん、飼い主に連れられた犬に何度もオフィスで出会っている。よほどのことない限り犬たちが鳴くことはなく、最初こそキョロキョロするものの、すぐに慣れて、仕事する飼い主の足元でおとなしく待っている。リードでつながれていない犬は、フロアを勝手にとことこ歩きまわって、行く先々でなでてもらったりしている。初めて会った犬同士がじゃれ合うこともあり、犬がいるだけで場が和む。締切間近の仕事でカリカリしていた日に、気がつくとトイプードルがちょこんと足元に座っていて、一気に緊張がほぐれたこともあった。もふもふが歩きまわるオフィス、最高だ。

ここでは、ランチは外に出るより中で済ませる人が多いので、キッチンのカウンターやデスクに広げられる人様のランチにもつい目が行ってしまう。英国のお弁当といえばサンドイッチかと思いきや、自宅から持ってきたパスタやカレー、買ってきたスープ、パイ、スシなどが人気のようだ。電子レンジで温めるのは万国共通だろうけど、その場で一から野菜を切ってサラダを作るとか、作ったり買ったりしてきたものをわざわざ皿にあけて食べるという新鮮な驚きにも遭遇した。日本式のわたしのお弁当を目にした誰かも、ご飯とおかずをあんな風に詰めるんだ! とか驚いたりしているんだろうか。

いつの間にか、わたしはコワーキングプレイスで周りをながめたり、人と言葉をかけ合ったりすることを楽しんでいた。ここを教えてくれた友人と誘い合わせて、互いに仕事をしつつランチに出る「オフィスごっこ」という新しい遊びも覚えた。隣の席での大声のミーティングが長引いた時に、いったん散歩に出てやり過ごせると少し自信がついたりもする。これらはひとりでは味わえない感覚で、それが新鮮なのかもしれない。最近では、外国で暮らすからこそ、こうして外とつながっていることが大切なのでは? と感じるようになった。
こうしてコワーキングプレイス通いがすっかり気に入ったわたしは、昨年11月に工事が終わった後も契約を続けることにした。ただし回数を月10回から5回に下げて、ちょっと節約して。

- ラッシャー貴子
ロンドン在住15年目の英語翻訳者、英国旅行ライター。共訳書『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』、訳書『Why on Earth アイスランド縦断記』、翻訳協力『アメリカの大学生が学んでいる伝え方の教科書』、『英語はもっとイディオムで話そう』など。違う文化や人の暮らしに興味あり。世界中から人が集まるコスモポリタンなロンドンの風景や出会った人たち、英国らしさ、日本人として考えることなどを綴ります。
ブログ:ロンドン 2人暮らし
Twitter:@lonlonsmile






















































