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イタリアの緑のこころ

石井直子|イタリア

4月1日からの大幅な規制緩和の決定と感染増加、さらなる拡大の懸念

オルヴィエートの地中搾油場。スーパーグリーンパスを提示し、Ffp2マスクを装着して参加したガイド付き地中ツアーで訪問。2022/2/5 photo: Naoko Ishii

 3月17日に閣議で承認された新型コロナウイルス対策の新たな首相令で、この数か月間に課されていた多くの規制が、4月1日以降には解除・緩和されることが決まりました。イタリア政府が2020年1月31日に当初は半年として宣言した緊急事態も、度重なる延期ののち、3月31日にようやく終わります。

 イタリアでは現在、バス、地下鉄など、地方公共交通機関を利用するにも、スーパーグリーンパスが必要なのですが、4月1日からは、すべての地方交通機関で、グリーンパスが不要となります。スーパーグリーンパスは、ワクチン接種を受けた人、または感染して回復した人だけが取得できるのに対し、基本グリーンパスは、検査を受けて結果が陰性であれば、取得が可能で、その有効期間は、PCR検査なら検査実施から72時間、簡易抗原検査なら48時間です。

 一方、4月1日以降も、4月30日までは、長距離の公共交通機関や食堂、屋外でのスポーツイベントなどには、グリーンパスが必要です。また、4月30日までは、スーパーグリーンパスが、レストラン・バールの屋内席やプール、ジム、会議、文化センター、結婚式などの式に続くパーティーなど、屋内の施設や活動で、必要です。ただし、外国人観光客については、4月1日から、基本グリーンパスで、レストランやバールの屋内席で飲食ができるとのことです。また、4月1日からは、レストランもバールも、屋外席であれば、イタリア人であるか外国人であるかに関わらず、グリーンパスなしで利用できるようになります。

 ホテルについては、3月31日まではスーパーグリーンパスが必要ですが、4月1日からは、グリーンパスがなくても宿泊することが可能であり、宿泊客がホテル内のバールやレストランを利用する際にも、グリーンパスは不要になります。

 4月30日までは、多くの職場で、労働者が、スーパーグリーンパスがなくても、基本グリーンパスがあれば、働けるようになります。ただし、医療従事者やケアハウスでは、ワクチン接種義務が12月31日まで延長されます。さらに、イタリア全土が危険度別にゾーン分けされることもなくなり、感染者と接触しても検疫の必要がなくなります。そして、新型コロナウイルス感染症に自らが感染した場合にのみ隔離することになります。

 収容率の上限も、4月1日以降は、スタジアムや屋内スポーツ会場、コンサート会場、屋外のディスコで、現在の75%から100%になります。4月1日から30日までは、屋内では引き続き、Ffp2マスク着用が義務となります。5月1日以降も屋内での着用を義務とするか否かについては、今後の感染の動向・状況を見て判断するとのことです。

 今月末には、26か月に及ぶ緊急事態が終わり、4月1日以降には規制が大幅に緩和されることが決まったわけですが、とは言え、イタリアでは、特にわたしが住むウンブリア州では、今も感染が拡大中です。

 上の記事を書いた5日後の今日、3月18日にはさらに感染者が増加して、新規感染者数が、イタリア全国で79,895人、ウンブリア州で2,307人、現在の感染者数がイタリア全国で1,111,344人、ウンブリア州で20,298人となっています。

そのため、わたし自身は、今後も感染者がさらに増加し、医療機関が逼迫する可能性が高いのに、こんなに規制を緩和してもいいのだろうかと、心配しています。

 

Profile

著者プロフィール
石井直子

イタリア、ペルージャ在住の日本語教師・通訳。山や湖など自然に親しみ、歩くのが好きです。高校国語教師の職を辞し、イタリアに語学留学。イタリアの大学と大学院で、外国語としてのイタリア語教育法を専攻し卒業。現在は日本語を教えるほか、商談や観光などの通訳、イタリア語の授業、記事の執筆などの仕事もしています。

ブログ:イタリア写真草子 Fotoblog da Perugia

Twitter@naoko_perugia

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