- HOME
- コラム
- 世界のテロ情勢を読み解く
- イスラム国(ISIS)再生の条件――アサド後シリア…
イスラム国(ISIS)再生の条件――アサド後シリアに広がる混乱の連鎖
この撤退は深刻なリスクを伴う。SDFは最近、政府軍との統合合意に達したが、人員不足と装備の貧弱さが課題だ。米軍が数百人規模で残留し、継続的な支援を提供しない限り、シリア軍の対ISIS能力は低下する恐れがある。
撤退の背景には、米国内の疲弊感がある。長期駐留のコストと成果のバランスが問われているが、早計な撤退はISISの活動活発化を招くとの懸念が根強い。
将来の見通しと提言
ISISの再生は、シリアの安定化プロセスを脅かす最大の要因だ。ISISは領土支配を諦め、ゲリラ型テロにシフトしているが、混乱が続けば再び勢力を拡大する余地がある。2025年の攻撃増加は、その兆候だ。新政権が少数民族の包摂と治安強化に成功すれば、ISISの支持基盤を削ぐことができるが、外部要因が鍵を握る。
米国は撤退計画を見直し、少なくとも2026年以降も数百人の部隊を維持する必要があろう。
また、ISISの再生を阻止するためには、軍事力だけでなく、経済再建と社会統合が必要だ。シリアの復興支援を国際社会が連携し、貧困や失業への対策を強化し、若者がテロの世界に入ることを防止する必要がある。
ISISの脅威はグローバルな問題であり、それへの対策を怠れば、欧米へのテロが再燃するリスクがある。シリアの未来は、国際的なコミットメントにかかっている。

アマゾンに飛びます
2025年10月14日号(10月7日発売)は「中国EVと未来戦争」特集。バッテリーやセンサーなどEV技術で今や世界をリードする中国が戦争でもアメリカに勝つ日
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
イスラム国(ISIS)再生の条件――アサド後シリアに広がる混乱の連鎖 2025.10.06
イスラム国ホラサン州、バルチスタンへ拠点移転──パキスタン南西部に広がる新たなテロの温床 2025.10.06
対テロ優先から対中優先へ――9.11から読み解く米中関係の転換 2025.09.11
「最後の経済フロンティア」アフリカ...成長と同居する越境テロの脅威 2025.09.02
シリアで勢力拡大する反中テロ──ウイグル独立派武装組織の危険な進化 2025.08.12
アサド後の「真空地帯」──ISとアルカイダが舞い戻るシリアの現実 2025.08.07
「爆発音なきテロ」──進化する脅威の主戦場はスマホの中に 2025.07.25
-
生成AI商材/大手外資系「インサイドセールス「SV候補」」/その他コンサルティング系
ブリッジインターナショナル株式会社
- 東京都
- 年収340万円~450万円
- 正社員
-
外資系企業を支える「英文事務」土日祝休/年休120日/リモートOK
VISTRA Japan株式会社
- 東京都
- 月給27万5,000円~50万円
- 正社員
-
外資系企業の「労務スタッフ」土日祝休/フレックス/リモートOK
VISTRA Japan株式会社
- 東京都
- 月給27万5,000円~45万8,000円
- 正社員
-
「セールスコンサルタント」日系/外資TOP企業の人事/経営層を相手に採用戦略を提案/人材サービス「紹介/教育/研修」
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収600万円~800万円
- 正社員