日本は女性差別を撤廃すべきだが、外圧で皇室典範の改正を求めるのは間違い
半面、委員会の役割を超える指摘もある。例えば、皇位は男系男子のみが継承すると定める皇室典範を改正するよう勧告したこと。皇室典範は人権を制限することを含めてあらゆる面で特例の法律なので、一般国民のための法律とは異なる。国連が介入すべきではなく、日本の国民が決めるべきだと私は思う。
つまり、全ての分野、全てのところで、男女平等を求めるのは非合理的な要求なのではないか。例えば大相撲や歌舞伎の特徴であり、面白い点は、まさに「男性だけ」というところ。宝塚歌劇団の最大の魅力は「女性だけ」であることだ。
外圧で皇位継承の改正を求めるのは間違いだ。男女平等の観点も含めて日本人の皆さんがよく考え、これからの皇位継承をどうすべきかを決めればいい。
西村カリン
KARYN NISHIMURA
1970年フランス生まれ。パリ第8大学で学び、ラジオ局などを経て1997年に来日。AFP通信東京特派員となり、現在はフリージャーナリストとして活動。著書に『フランス人記者、日本の学校に驚く』など。Twitter:@karyn_nishi

アマゾンに飛びます
2025年6月24日号(6月17日発売)は「コメ高騰の真犯人」特集。なぜコメの価格は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
在日外国人は米に困っていないし、「令和のコメ騒動」に無関心 2025.06.16
大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ 2025.06.10
コメ価格高騰で放映される連続ドラマ『進次郎の備蓄米』にうんざり 2025.06.07
誕生日は「文化の鏡」である...「ミニフェスのような誕生会」から見えた「個人」と「社会」 2025.06.06
日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先 2025.05.16
日本の「治安神話」崩壊...犯罪増加と「生き甲斐」ブームの関係 2025.05.07