「日本人のセックスレスどう思う?」還暦コラムニストが懸念する本当の理由
私にとって、これらは至って普通の経験だったのだが、驚いたことに性欲のない人が今の日本には多いのだ。性欲だけではない。物欲や金銭欲、労働欲のもととなる気力そのものが、若者にも中高年にも欠けている気がする。そうした気力のなさが性欲をも減退させているのかもしれない。
この現代、確かに面倒な恋愛をしなくても、ビデオや写真などで簡単に性欲を解消できる。でも恋愛なぞしなくていいという人が増えれば、結婚件数が増えないだけでなく、社会全体の活力も失われるのではないか。
また、夫婦が他の方法で性欲を満たせるから「セックスレスでも問題なし」と考えるようになったら、家庭の概念そのものが壊れてしまうだろう。セックスの問題は少子化にも関わる社会全体の問題だ。
お金がないのが「しない」理由ともいわれるが、みんながみんな金銭的に困っているわけでもないだろう。
そう考えると、今の日本人が恋愛や結婚、子育てに消極的なのは「傷つくのが嫌」「失敗が怖い」「生活水準を下げたくない」といった自分本位の考えによるところが大きい気がする。
しかし失敗や犠牲を伴わない人生は、喜びや収穫も少ないはずだ。「もっと性欲を持て」と言うわけではないが、若い人には特に、人を愛する気持ちを持ってもらいたい。そして、それを相手に伝える勇気を持ってもらいたい。
その先にあるのがセックスだ。夫婦のセックスレスも、相手を思いやりそれを伝える努力を怠らなければ、自然と解消されていくのではないか。人を愛することでしか得られない幸福感がある。ぜひ果敢に「愛」に挑んでほしい。
周 来友
ZHOU LAIYOU
1963年中国浙江省生まれ。87年に来日し、日本で大学院修了。通訳・翻訳の派遣会社を経営する傍ら、ジャーナリスト、タレント、YouTuber(番組名「周来友の人生相談バカ一代」)としても活動。

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