日本の感染拡大の一因は「飲み会文化」
酔っぱらえば、誰しも判断力が低下する。
しかも日本の飲み会には「無礼講」が付き物だ。最近はさすがに変わってきたようだが、これまで酒の席では何をしても許されるという文化がまかり通っていた。酒が入ると3密回避やマスク着用がどこかに行ってしまうのも、この無礼講文化によるところが大きいように思う。
もちろん、コロナ禍で制約が多いなか、飲まなきゃやってられないという気持ちは理解できる。飲食店に「酒を出すな」、コンビニに「酒を売るな」と言うのも気の毒だと思う。
「自己中だらけでコロナに勝てるの?」と4カ月前のコラムでは訴えたが、この状況下で飲み会をする人たちを全員、自己中だなどと断罪する気にはなれない。
ただ正直に言って、いま日本で感染が拡大している原因の一部は、この「飲み会好き」にあるのではないか。
ここは一つ、得意の「自粛力」を大いに発揮し、もう少し我慢してもらいたい。そうすれば、近いうちにうまい酒を飲めるようになるだろう。
同時に、コロナをきっかけに無礼講文化を排し、「飲まれない」飲み方を身に付けるのも悪くはないはずだ。
周 来友
ZHOU LAIYOU
1963年中国浙江省生まれ。87年に来日し、日本で大学院修了。通訳・翻訳の派遣会社を経営する傍ら、ジャーナリスト、タレント、YouTuber(番組名「地球ジャーナル ゆあチャン」)としても活動。
アマゾンに飛びます
2025年8月26日号(8月19日発売)は「台湾有事 そのとき世界は、日本は」特集。中国の圧力とアメリカの「変心」に強まる台湾の危機感。東アジア最大のリスクを考える
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは 2025.08.07
韓国スタートアップが日本へ続々進出... 官民挙げて商機を狙う背景は 2025.07.29
参政党の「日本人ファースト」は日本第一党の「日本第一主義」と同じに思える 2025.07.18
日本は戦争で荒廃したイランの後に続くのか 2025.07.16
アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が象徴する、フランスで続く日本ブーム 2025.07.16
日本人は本当に「無宗教」なのか?...「灯台下暗し」身近すぎて見えないこともある 2025.07.11
突出した知的能力や創造性を持つ「ギフテッド」を埋没させるな 2025.06.28






