最新記事
トランプ関税

トランプ関税で「工場移転」が加速――米中に挟まれた東アジア、日韓連携は突破口になるか

THE HOLLOWING OUT OF EAST ASIAN INDUSTRY

2026年1月13日(火)15時24分
李根 (イ・グン、ソウル大学特別名誉教授〔経済学〕)

日本は自動車を除く、ほとんどの製品の最終組み立てにおける優位性を失った。

だが半導体から家電まで、韓国製品の組み立てに必要なハイテク部品や設備、材料を生産している。一方、ネイバーやカカオといった韓国のIT企業は、同様の企業を欠く日本市場で存在感を増している。


こうした交流が、日韓自由貿易協定(FTA)再協議の道を開くかもしれない。韓国がFTAに抵抗する主な理由は対日貿易赤字の拡大懸念だが、これは以前ほど説得力がない。

10年の貿易赤字は2国間貿易総額の約40%だったが、今は約20%だ。日本が主導し、12カ国が加盟する環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)に、韓国が加盟する可能性も出てきた。

世界経済は10年前と様変わりしている。東アジア諸国は相互の連携を深め、信頼できるパートナー国との関係を強化してこそ自国経済の基盤となる産業を守れる。

©Project Syndicate


231114P15NW_Keun-Lee.jpgグン・リー
KEUN LEE
韓国・大統領国家経済諮問委員会副会長。ソウル大学特別名誉教授(経済学)。国連開発政策委員会メンバーやソウル大学国際大学院教授などを経て現職。

【関連記事】
「トランプ関税」が同盟を壊す日...揺らぐ信頼、加速するアメリカ離れ
歴史が警告する関税の罠──トランプ政策が招く「世界恐慌」の再来
アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測

ニューズウィーク日本版 総力特集:ベネズエラ攻撃
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月20号(1月14日発売)は「総力特集:ベネズエラ攻撃」特集。深夜の精密攻撃で反撃を無力化しマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ大統領の本当の狙いは?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

他国の中央銀行などの対応にはコメント控える=ECB

ビジネス

過度に行き過ぎた場合、介入もあってしかるべき=円安

ワールド

イラン政府、デモ巡り対話を約束 若者の怒り分析へ

ビジネス

アングル:円は安値圏の攻防か、変動なきオプション市
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救った...実際の写真を公開、「親の直感を信じて」
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 6
    衛星画像で見る「消し炭」の軍事施設...ベネズエラで…
  • 7
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 8
    筋力はなぜパワーを必要としないのか?...動きを変え…
  • 9
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 10
    「お父さんの部屋から異臭がする」...検視官が見た「…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中