トランプをヒトラー呼ばわりしたこともあるのに、今や絶対的イエスマン...バンスの「真の人物像」とは?
The Next Chapter
就任行事の一環で妻ウシャと教会に赴くバンス(25年1月20日) SCOTT OLSON/GETTY IMAGES
<過去の批判を封印し、恥も外聞もなく大統領を擁護し続ける男の、徹底した「忠誠」の先にある「真の野心」に迫る>
※この記事は後編です。前編は以下リンクからご覧ください。
トランプ後継レース最有力候補のバンス...「万能の忠臣」を目指す副官は次の大統領になれるのか
デジタル時代の申し子
ホワイトハウス報道官のキャロライン・レビットによれば、トランプは幅広い問題についてバンスの意見を求めている。本誌に寄せた声明には「トランプ大統領はバンス副大統領と素晴らしい関係を築いている。どんな場面でもわが国を代表できる存在として信頼している」とある。
【動画】J・D・バンスとは何者か?なぜトランプは彼を副大統領に推したのか?
トランプとバンスという組み合わせは、政治的なロールシャッハ・テストに似ている。右派の支持者から見れば、バンスの示す忠誠は彼の人柄の証しであり、鋭い政治的直感の象徴だ。一方、左派の目に映るバンスは民主主義と法の支配を無視する危険な大統領を守る権謀術数の権化だ。
「バンスは知的な男で、自分を売り込むのもうまい」と評したのは、かつてオハイオ州の民主党トップだったデービッド・ペッパー。ただし「私の知る限り、今の政界で彼ほど腹立たしく、不快な人物はいない」と付け加えた。
バンスは「出世のために必要なことは何でも言い、何でもする男だ」とペッパーは切り捨てる。「これから出世したければ、トランプが何をやらかしても擁護するのが一番。彼はそれを、恥も外聞もなくやっている」
恥知らずかもしれないが、バンスはデジタルメディアの使い方をよく心得ている。その点で、彼は歴代の副大統領とは明確に一線を画している。なにしろアメリカ憲政史上3番目に若い副大統領であり、1980年代以降に生まれた人間として初めて主要政党の副大統領候補に指名された男でもある。言い換えれば、いわゆる「デジタル・ネイティブ」世代との距離が近い。
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