最新記事
国境紛争

トランプの面目丸つぶれ...自称「和平仲介人」が結ばせた停戦合意が反故、国境紛争が再燃?

New Mine Explosion Tests Ceasefire Hailed as Trump Triumph

2025年8月28日(木)16時45分
マシュー・トステビン(本誌シニアエディター)

タイは証拠があると主張しているが...

タイ軍関係者は、カンボジア国境に面したスリン県で行われたブリーフィングで、カンボジアが地雷を新たに埋設したと述べた。

地雷埋設は停戦合意に違反しており、両国ともに批准している対人地雷の使用撤廃を目的としたオタワ条約にも反する行為である。


「カンボジアはタイ領に地雷を埋めた。夜間に我々の陣地に忍び込み、兵士を傷つける意図で仕掛けたのだ」と、タイ地雷除去センターのチッタヌチャ・カンチャナアカラデート大佐は語る。

さらに、これらの地雷が過去に埋設されたものではないと判断した理由について、イッティパット・ノンタカオ中尉は「我々は毎日、タイ領内の有刺鉄線沿いを巡回している。だが大雨のために一日だけ巡回を休んだ。そしてその翌日、地雷が見つかり、兵士の一人が踏んでしまった」と説明した。

タイ軍は以前にも、カンボジア兵の携帯電話から押収した写真により、地雷を埋める様子を確認した証拠があると主張していた。

タイ外務省のラリワン・カンチャナチャーリー副大臣は、「将来いかなる場合においても、カンボジアによる無辜の市民や医療施設を標的とした敵対行為を防止しなければならない。タイは、既存の二国間チャンネルおよび国際法に基づき、カンボジアとの現在の緊張状態に対応し続けていく」と、平和解決の道を模索しつつも、カンボジアからの攻撃には断固とした対応をする姿勢を示した。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ベネズエラ大統領がベラルーシ移住なら歓迎=ルカシェ

ワールド

アングル:物価高はトランプ氏のせいか、支持者が大統

ワールド

ベネズエラ原油の供給不安、最大輸入国・中国の影響は

ビジネス

来年2月の豪利上げを予想、CBAとNAB
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連疾患に挑む新アプローチ
  • 4
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 8
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    「職場での閲覧には注意」一糸まとわぬ姿で鼠蹊部(…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中