トランプの面目丸つぶれ...自称「和平仲介人」が結ばせた停戦合意が反故、国境紛争が再燃?
New Mine Explosion Tests Ceasefire Hailed as Trump Triumph

トランプは電話を掛けただけで国境紛争を解決したと主張しているが Samuel Corum/POOL via CNP/INSTAR-REUTERS
<7月のタイ・カンボジア国境における国境紛争の解決はトランプの外交成果とされていた>
カンボジアとの係争中の国境地帯に新たに地雷を埋設したとして、タイはカンボジア軍を非難した。タイ・カンボジア国境状況管理センターによると、27日にはこの地雷でさらに3人の兵士が負傷した。そのうちの1人は足を吹き飛ばされ、残り2名も破片により負傷したという。
そして、カンボジアによる地雷埋設は、トランプの外交成果とされている両国の停戦合意に反する行為であると主張している。
一方、カンボジアは地雷埋設を否定している。逆に、タイが停戦合意に違反して、国境付近に住むカンボジア人を強制的に立ち退かせていると主張している。
このような停戦違反を主張する非難は、依然として続く緊張状態と、国境紛争の再燃リスクを明らかにした。7月には5日間にわたって激しい戦闘が行われ、その後停戦に至った。この衝突で、両国合わせて40人以上が死亡し、数十万人が避難を余儀なくされた。
仮に戦闘が再発すれば、現在、ウクライナ戦争の終結や中東和平にも取り組んでいるトランプの和平仲介人としての看板にも傷がつく。カンボジアは7月の停戦合意におけるトランプの役割を評価し、ノーベル平和賞に推薦していた。
アメリカのマルコ・ルビオ国務長官は26日の閣議で「カンボジアとタイは戦争状態にあった。大統領が電話を一本かけて戦闘を止めるよう伝えると、72時間以内に戦闘が収まった。他にこんなことができる指導者は世界にいない」とトランプを持ち上げた。
「われわれが、平和を最優先とする大統領の下で働けることの幸運を思い出してほしい」