トランプをノーベル平和賞に推薦、3カ国目
Donald Trump Gets New Nobel Peace Prize Nomination

トランプは念願のノーベル賞受賞となるか noamgalai-shutterstock
<紛争への介入を続けるトランプ米大統領に「ご褒美」はあるか>
ドナルド・トランプ米大統領がノーベル平和賞に正式に推薦された。推薦者はカンボジアのフン・マネット首相。トランプがタイとの国境紛争を終結させたことが理由だという。
本誌はホワイトハウスと在カンボジア・タイ大使館にコメントを求めている。
■何と書いてある? カンボジア首相府が公開した「ノーベル平和賞」推薦状を見る
トランプは国際的な危機への介入を続けており、今回の推薦はその新たな成果と位置付けられる。これまでにイスラエルとパキスタンから推薦や推薦の意向が示されており、カンボジアが3カ国目となる。
カンボジア首相府はノルウェーのノーベル委員会に宛てた書簡を公開。そこでは「世界平和の推進における歴史的貢献を称えて」とし、トランプの功績を強調している。
タイとカンボジアの軍隊は7月、長年係争となってきた国境地帯で軍事衝突し、5日間にわたる戦闘により、双方で40人以上が死亡、約30万人が避難を余儀なくされた。
ロイターによれば、トランプはマネット首相とタイのプームタム・ウェチャヤチャイ暫定首相に直接電話をかけ、紛争が終結するまで関税交渉は進展しないと通告したという。停戦は7月28日に合意され、詳細な停戦協定は8月7日に署名された。軍事力ではタイがカンボジアを大きく上回る。
ノーベル委員会は毎年、数百件の推薦を受け付けている。生存する個人や活動中の団体・機関はすべて対象となる。候補者の名前は50年間公表されない。
ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は、トランプがタイとカンボジア、イスラエルとイラン、ルワンダとコンゴ、インドとパキスタン、セルビアとコソボ、そしてエジプトとエチオピアの対立を終結させたとコメントしてきた。
ノーベル賞の発表は10月に予定されている。推薦が相次ぐ一方、トランプには依然として多くの批判者が存在し、ロシア・ウクライナ戦争の早期終結という公約は果たせていない。