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台湾有事

台湾有事が「日本有事」を誘発する可能性大...最前線の南西部離島で広まる危機感、備えは十分か?

THE WAR PREP ISLANDS

2025年7月24日(木)14時50分
ジョン・フェン(東アジア政治担当)

ピート・ヘグセス米国防長官は5月末にシンガポールで開かれたアジア安全保障会議で、中国軍が「本番に向けた演習を行っており」、攻撃が「差し迫っている恐れがある」と発言。中国側は、ヘグセスが対立をあおろうとしていると反発した。

アメリカは台湾と正式な外交関係を樹立していないが、台湾には経済や安全保障の面で強い利害を持っている。1979年制定の台湾関係法では、台湾へ武器を供与し、自衛を支援することを定めている。


ジョー・バイデン前米大統領は、米軍は台湾を防衛する用意があるとの考えを示唆していた。一方で現職のドナルド・トランプ大統領は、明確な考えを示していない。


1つ確かなのは、アメリカが太平洋で中国を相手に戦争をする場合、日本の支援がなければ勝てない可能性が高いということだ。

1万4000を超える島々がある日本の領土は、中国が海洋上に独自に設定した第1列島線と第2列島線という防衛ラインの間に広がっている。だからこそアメリカが太平洋で中国と戦うには、日本の地理的・戦略的存在が欠かせない。

自衛隊は世界でも有数の軍事力を有している。その一因は、日本が長年にわたり重工業の面で強固な技術力を培ってきたこと。アメリカの輸出ライセンスによりF35ステルス戦闘機の製造に参画し、アメリカから購入する巡航ミサイル「トマホーク」の配備・使用が可能になった点なども挙げられる。

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