最新記事
動物

「死の大地」チェルノブイリ立入禁止区域で発見された「絶滅危惧種の群れ」の動画にネット興奮

Rare Footage of ‘Critically Endangered’ Horses in Chernobyl Exclusion Zone

2025年12月18日(木)16時50分
リズ・オコンネル
チェルノブイリの警告看板

チェルノブイリ立ち入り禁止区域は動物の楽園となっているようだ Jerry Vermanen-shutterstock

<人が立ち去ったチェルノブイリは、今や「動物の楽園」となっている>

世界で最も汚染された地域の1つ、チェルノブイリ。そこにあるゴーストタウンで「絶滅寸前」とされる種が生き延びているという予想外の光景に、ネットがざわついている。

【動画】チェルノブイリの立入禁止区域で目撃された絶滅危惧種の正体

核災害の長期的な影響に苦しむ地域社会を支援する非営利団体「クリーン・フューチャーズ・ファンド」の一部門で、放射能汚染地域に暮らす犬や猫に対し、餌の提供や獣医療へのアクセス、個体数のモニタリングといった支援を行っている「ドッグス・オブ・チェルノブイリ」は、1986年の爆発事故以降、4144平方メートルにわたるチェルノブイリ立入禁止区域を移動していた際、思わず足を止めた。


なんと、絶滅危惧種であるモウコノウマの群れが動いていたのだ。

チームはその貴重な瞬間を動画に収め、TikTokに投稿。12月18日までに970万回以上再生されている。

スミソニアン国立動物園の保全生物学研究所によると、モウコノウマは「世界最後の野生馬」とされている。この種はかつて、人間や家畜との競合、環境の変化などによって野生では絶滅したと思われていた。しかし、種の回復を目指す取り組みにより、モンゴル、中国、カザフスタン、そしてチェルノブイリでも、再び群れが確認されるようになった。

「ドッグス・オブ・チェルノブイリ」の獣医療ディレクター、ジェニファー・ベッツは本誌に対し、1998~1999年に31頭のモウコノウマが「再野生化実験」の一環としてこの地に放たれたと語る。チェルノブイリは人間が足を踏み入れない環境となっており、そのような場所で馬たちは次第に数を増やしていった。2021年には150~180頭と推定されたが、2022年にウクライナ戦争が勃発したため、それ以降の正確なデータは存在していない。

「いつもは遠くに見かけるだけだが、今回はとても近くまで来てくれた」とベッツは語る。

「しばらく観察できたのは本当に素晴らしい経験だった。彼らは見ていてとても独特で、実に威厳のある馬だ」

まちづくり
川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に──「世界に類を見ない」アリーナシティプロジェクトの魅力
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

カナダ中銀、金利据え置き 原油高受けたインフレ圧力

ワールド

トランプ氏訪中、中国が延期で合意 早期に再調整=米

ワールド

高市首相が米国へ出発、「我が国の立場踏まえしっかり

ビジネス

米2月PPI、前月比+0.7%に加速 サービスが押
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 4
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 5
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 6
    モジタバの最高指導者就任は国民への「最大の侮辱」.…
  • 7
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったの…
  • 8
    ガソリン価格はどこまで上がるのか? 専門家が語る…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    「危険な距離まで...」豪ヘリに中国海軍ヘリが異常接…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 3
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 4
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 9
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 10
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中