トランプが珍しくイスラエルを一喝、イランとの紛争を終結させた?

両国の停戦破りの報の後「特にイスラエルには腹が立つ」と非難したトランプ(6月24日、ホワイトハウス)Photo by Andrew Leyden/NurPhoto
<イランの米軍基地に対する報復攻撃でエスカレーションの瀬戸際か?と思われた紛争が、危うさをはらみながら何となく終結。トランプの停戦仲介の成功例になるか>
アメリカのドナルド・トランプ大統領は6月23日、イランとイスラエルが「完全な停戦」に合意した、と発表した。前日にはイランが弱々しいながらカタールのウデイド米軍基地にミサイル攻撃を実施したばかり。急転直下の発表だった。
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「THE CEASEFIRE IS NOW IN EFFECT. PLEASE DO NOT VIOLATE IT! DONALD J. TRUMP, PRESIDENT OF THE UNITED STATES!(停戦はすでに発効している。絶対に破るな! ドナルド・J・トランプ、アメリカ合衆国大統領)」と、トランプはトゥルース・ソーシャルに全大文字で投稿した。「絶対に破るな!」
だが同じ頃、イランとイスラエルはさらにミサイルを撃ち合い、トランプはテレビカメラに対してイランだけでなくイスラエルに対する苛立ちを露わにした。「両国が停戦を破った」「特にイスラエルに腹が立つ」とカメラの前で激怒。
トランプの恫喝が効いたのか、その後戦いは沈静化し、6月13日のイスラエルのイラン核施設攻撃に始まった「12日戦争」は終結した。
トランプは早速、「両国が戦争を終結させた」「私が核施設を壊滅させ、その上で戦いを止めた」とSNSで豪語。
しかし本当に核施設は壊滅したのか、イランとイスラエルは武器を置いたのか、今後の展開はまだ予断を許さない。