最新記事
イラン・イスラエル紛争

米軍が動く! 空中給油機の大移動、バンカーバスター搭載可能なB2ステルス爆撃機のスタンバイ――狙いはイランか

'Unprecedented Mass Deployment' of Warplanes Across Atlantic Fuels Fears of US War on Iran

2025年6月19日(木)18時54分
ブレット・ウィルキンズ
フライト追跡サイトの画像

フライト追跡サイトが捉えた米軍空中給油機の前例なき大移動(6月15日)  Photo: Evergreen Intel/X

<米国家情報長官の見解を否定し「イランは核兵器保有にかなり近づいている」と主張し始めたトランプ>

*This story originally appeared in Common Dreams on May 25, 2025. It is shared here with permission under a Creative Commons (CC BY-NC-ND 3.0) license.

6月15日、米国内の軍事基地から数十機の空中給油機が飛び立ってヨーロッパに向かったことが複数のフライト追跡サイトで確認され、イスラエルとイランの紛争にアメリカが直接関与しているのではないかという憶測が広まっている。

【画像】中東の米軍配備状況(イアン・ブレマー)
【動画】米軍最大のバンカーバスターGBU57
【動画】バンカーバスターを落とす最新鋭ステルス機B2 Spirit

軍事専門のニュースサイトによれば、米空軍のKC135RとKC46A空中給油機およそ30機がヨーロッパに向かったことがフライト追跡サイトで確認された。イスラエルの新聞タイムズ・オブ・イスラエルはこれを「前例のない大規模配備」と称している


軍事専門メディア「ウォー・ゾーン(The War Zone)」のタイラー・ロゴウェイは16日、「給油機がこの方角に移動すること自体は決しておかしなことではないが、とりわけ中東で危機が進行しているタイミングで、これほどの数の給油機がほぼ同時に移動するのはきわめて異例だ」と指摘した。

軍事航空サイトの「エビエーショニスト(The Aviationist)」は次のように報じた。「これらの航空機の多くがドイツのラムシュタイン空軍基地、スペインのモロン空軍基地とロタ海軍基地に到着。2機がイタリアのアビアーノ空軍基地に、少なくとも1機がイギリスのプレストウィック国際空港に着陸した。本記事の執筆時点では数機の給油機がバルカン半島上空を南方に向かって飛行中で、ギリシャのスーダ湾やトルコのインジルリク空軍基地に向かっている可能性がある」

軍事専門メディア「ウォー・ゾーン(The War Zone)」のタイラー・ロゴウェイは16日、「給油機がこの方角に移動すること自体は決しておかしなことではないが、とりわけ中東で危機が進行しているタイミングで、これほどの数の給油機がほぼ同時に移動するのはきわめて異例だ」と指摘した

「この大規模配備の正確な理由は不明だが、考えられる理由の多くは、現在進行中のイスラエルとイランの紛争における状況の変化、あるいはその変化に備えた準備を示唆している」

編集部よりお知らせ
ニュースの「その先」を、あなたに...ニューズウィーク日本版、noteで定期購読を開始
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イスラエル、アルジャジーラ記者を殺害 ハマスのリー

ビジネス

エヌビディアなど、対中半導体収入の15%を米政府に

ワールド

韓国、曺国元法相らに恩赦

ワールド

豪もパレスチナ国家承認へ、9月国連総会で イスラエ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客を30分間も足止めした「予想外の犯人」にネット騒然
  • 2
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入する切実な理由
  • 3
    なぜ「あなたの筋トレ」は伸び悩んでいるのか?...筋肉は「光る電球」だった
  • 4
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 5
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 6
    輸入医薬品に250%関税――狙いは薬価「引き下げ」と中…
  • 7
    伝説的バンドKISSのジーン・シモンズ...75歳の彼の意…
  • 8
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 9
    60代、70代でも性欲は衰えない!高齢者の性行為が長…
  • 10
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 1
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 2
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 3
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 4
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 5
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 6
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 7
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 8
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 9
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 10
    こんなにも違った...「本物のスター・ウォーズ」をデ…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中