イランが北朝鮮の後を追う? イスラエルやアメリカによる攻撃がイランの核開発を加速させるかも

Iran Lawmakers Eye Page From North Korea Nuclear Playbook After US Strikes

2025年6月24日(火)11時00分
トム・オコナー

IAEAは核不拡散体制そのものの危機を懸念

「必要な政治的意志さえあれば、外交的解決は手の届く範囲内にある。合意のためのさまざまな要素についての話し合いも進んできた」とグロッシは20日、国連安保理の緊急会合で述べた。アメリカがイランを攻撃したのはこの翌日、21日のことだ。

「IAEAは水も漏らさぬ査察システムを通し、イラン国内で核兵器が開発されることはないと保証することができる。平和をもたらし中東における核危機を防止する長期的な合意の基礎を形成することが可能だ」


「この機会を逃してはならない」とグロッシは述べた。「もし逃せば、紛争は長期化し、核拡散の脅威が迫ってくるだろう。中東を起点に、NPTと核不拡散体制そのものが大きくむしばまれる可能性がある」

アメリカによるイラン攻撃に対する、世界の核保有8カ国の反応はさまざまだった。中国とロシアとパキスタンは攻撃を非難。イギリスは攻撃への支持を慎重に表明する一方で、事態をこれ以上悪化させず外交的解決の道に戻るよう呼びかけるフランスとインドに同調した。イスラエルはトランプの対応を賞賛した。

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