イランが北朝鮮の後を追う? イスラエルやアメリカによる攻撃がイランの核開発を加速させるかも
Iran Lawmakers Eye Page From North Korea Nuclear Playbook After US Strikes

イランは核兵器を保有するつもりはないと主張し続けているが MyImages – Micha-shutterstock
<イランは核兵器不拡散条約の加入国だが、イラン国内では国際的な約束を守ることへの疑問が高まっており、核開発推進派の立場も強化されている>
アメリカによる前例のない攻撃を受けて、イランでは国会議員らがNPT(核兵器不拡散条約)からの脱退を検討している。イラン国会の幹部が明らかにした。
NPTは核兵器の拡散を抑制することを目的とした多国間条約。これまで同条約に加盟し、その後脱退した国は北朝鮮だけだ。北朝鮮は2003年1月、アメリカ主導のイラク侵攻のわずか2カ月前に、アメリカが北朝鮮への先制攻撃を計画している懸念があるという理由で、正式にNPTを脱退した。
イランは核兵器保有の意図を否定し続けている。しかし、6月13日にイスラエルがイラクに対する攻撃を開始、21日にはアメリカもイラン攻撃に参加したことから、イランではNPTを含めた国際的義務を順守する必要性について疑問視する政府関係者や議員の声が高まっている。
実際、イランのタスニム通信によると、イランの国会の国家安全保障・外交政策委員会のエブラヒム・レザイ報道官は22日、「議員らはNPTの見直しやNPTからの脱退を要求している。この問題は国会の議題となる予定だ」と述べたという。
「委員会のほとんどのメンバーが、IAEA(国際原子力機関)の活動実績を強く批判し、IAEAとの協力の停止や関係停止を求めた」