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気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点

Air India Flight 171 Crash: Veteran Pilots on What Could Have Gone Wrong

2025年6月16日(月)13時40分
ヘスス・メサ

「航空機を飛ばすのに必要な要素は2つある」と、英王立航空協会フェローのポール・エドワーズ(Paul Edwards)は語る。「1つは適切な対気速度で、もう1つは上昇速度だ。事故機にはどちらもなかった」

スミート・サブハルワル(Summeet Sabharwal)機長には、計8200時間以上の飛行経験があった。これだけのベテランなら、操縦ミスは考えにくいが、現段階では人的ミスの可能性も完全には排除できない。


フラップの設定は離陸前に操縦士がダブルチェックする重要な部分だと、ネバダ大学のバブは語る。「ドリームライナーのように重い機体の場合は、特にフラップの設定が重要になる」

離陸直後というタイミングだけに、鳥が衝突したバードストライクを疑う説も有力だ。アーメダバード空港は特に、鳥の衝突が多いことで知られる。英テレグラフ紙によると、23年にはインドで2番目にバードストライクが多い空港にランクインした。

本誌の独自調査では、事故機は十分なスピードが出るまで滑走していなかった可能性もある。171便は滑走路をわずか1900メートル走ったところで離陸したようだ。これは一般に推奨される滑走距離2500メートルを大幅に下回る。

特に気温が40度に達するアーメダバードでは、空気密度が低下するため、離陸速度に達するまでに、より長い距離が必要になるはずだ。「十分な速度や揚力がない状態で離陸を急ぐと、きちんと上昇できなくなる可能性がある」とバブは語る。

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