ディズニー・クルーズラインで性的暴行が急増中...「最も安全な休暇」で一体何が起きているのか?
Sexual Assault Allegations Spike on Disney Cruises

Stephen Mease-Unsplash
<年間1~3件程度から十数件にまで被害訴えが増加。クルーズ船で性犯罪が増加する「納得の理由」とは?──>
米国運輸省(DOT)のデータによると、ディズニー・クルーズライン(DCL)で発生した性加害の報告件数が近年増加している。
【画像】ディズニー・クルーズ船上で報告された性的暴行件数の推移
過去5年間、同社のクルーズ船での性加害の報告は年間1〜3件程度だったが、2023年には15件、2024年には18件に急増。さらに2025年の第1四半期だけで5件の訴えが報告された。
急増の背景には、ディズニーが2031年までに保有船を現在の6隻から13隻へと倍増させる計画がある。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、同社は2020年以降に2隻を追加し、2022年と2024年にそれぞれ就航させた。これにより乗客収容力は約40%拡大しているという。
ディズニー・クルーズラインの広報担当者は本誌に対し、「乗客と乗員の安全が最も重要であり、この種の行為は一切容認しない。すべての申し立てを真剣に受け止め、捜査において法執行機関や地元当局と全面的に協力している」と述べた。
また「船内の安全性を高めるため、手順の見直しと乗員への専門的なトレーニングを継続している」とも強調した。
米国運輸省(DOT)は、米国内で乗下船する主要クルーズラインにおいて、深刻な犯罪が発生した場合のデータを収集している。対象となるのは、被害者または加害者が米国市民であるケースだ。
クルーズ会社には、性的暴行や強姦の申し立てを含むこれらの犯罪をFBIに報告する義務があり、FBIはそのデータをDOTと共有している。