カタールからの贈り物を「大統領専用機」にしても大丈夫?

大統領専用機のプレゼントはリスク大 LEAH MILLISーREUTERS
<もし贈呈された「最新ボーイング機」に盗聴器などが仕込まれていたら? かつてモスクワのアメリカ大使館でも...>
中東を歴訪中にトランプ米大統領がカタール政府からボーイングの最新型機をプレゼントされ、大統領専用機「エアフォースワン」として使用する方針が明らかになった。
4億ドル相当の超豪華ジェット機の贈呈について、ボンディ米司法長官(かつてカタール御用達のロビイストだった)は法的には問題ないと表明。しかし専門家は、法律面や倫理面に加えて、安全保障面でも重大なリスクを伴うと指摘している。
■【写真】2012年にカタール王室のために製造されたボーイング機「747-8」 を見る
エアフォースワンには通信機器から機密情報まで大統領に必要な全ての環境が用意される。もしもカタールが盗聴器やサイバー兵器を仕込んでいたら、機体は「空飛ぶトロイの木馬」となりかねない。
1970年代、モスクワの米大使館を新築するに当たり、米国務省は友好の証しとして多数のロシア人労働者を雇用した。
ところが、壁や配線内に盗聴システムが張り巡らされていたことが判明。結局、建物は使用されないまま取り壊され、建て直された。