欧州がトランプから「2000億ドル分の武器」を買えば解決?...ウクライナ支援を「美味しい取引」に持ち込む方法

Make a Deal!

2025年3月11日(火)12時00分
バート・シェフチェク(パリ政治学学院非常勤教授)

この武器購入のカードは、ウクライナが持続可能な防衛戦略を確立できるだけでなく、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に対し、ウクライナを支持するヨーロッパの盟友はロシアの侵略を許さないという強力なメッセージとなる。さらに、米ロの交渉のバランスも変えるかもしれない。

同盟関係の新たな次元

トランプにとっても政治的に大きな勝利になり得る。そして、ヨーロッパがアメリカから4年間この規模の購入を行うことは、貿易不均衡の是正に向けて大きな前進となるだろう。


年間500億ドルは、アメリカの対EU貿易赤字の大部分を占める商品・サービス部門の赤字(EUのデータによると23年は約520億ドル)の大幅な削減につながる。

トランプの2つの目標──ヨーロッパにウクライナを支援させることと、アメリカの貿易赤字の削減──を実現させるという意味で、この2000億ドルは、米欧の将来の協力関係を築くための手付金になるかもしれない。

もちろん、障害は米政権だけではない。マクロンはアメリカ製武器の購入を増やすことに一貫して反対しており、EUの資金はEUの軍事産業に回すべきだと主張してきた。その多くはフランス企業だ。

しかし、パリで開催された緊急会合の報道を見ると、この問題に関してフランスは孤立しているようだ。ドイツ、ポーランド、オランダ、バルト諸国などEUのほとんどの加盟国は、この取引を支持する可能性が高い。

マルク・ルッテNATO事務総長も、アメリカがウクライナに武器供与を継続する費用を、ヨーロッパが負担するつもりがあると表明している。

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