最新記事
EV

テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?

Regretful Cybertruck Owners Claim Tesla Won't Take Back Their Vehicles

2025年3月7日(金)10時50分
ヘスス・メサ

テスラも自社製品を買い戻さず...

トランプ大統領の政界復帰で分断が深まった今のアメリカで、サイバートラックを走らせることは、オーナーが望んでも望まなくても、政治広告塔を走らせるに等しい。

SNSは、あの特徴的な車体をかぎ十字の落書きで汚した写真であふれ返り、最近ではマンハッタン南部で落書きされた写真が投稿された。ディーラーやショールームも狙い撃ちされ、全米各地のテスラの店が抗議デモの場になった。

シリアから2010年にアメリカに移住して米国籍を取得したジャロジ氏自身も、ある朝、サイバートラックに子供たちを乗せて学校へ送った際に被害に遭った。車に貼られた反ナチスの「NAZIS F--- OFF」のステッカーを見つけたのはこの日だった。

その後も自分のクリニックに対する嫌がらせ投稿などの出来事が続いた。もう限界だった。

ジャロジ氏は言う。「人を怒らせるような車は運転したくない。そこで下取りに出そうとしたが、テスラに引き取りを拒まれた」

「引き取りは行っていないとだけ言われた。書面で確認を求めると、テスラは現在、サイバートラックの下取りを受け付けていないというメールが届いた」

ジャロジ氏だけではなかった。サイバートラック所有者のオンラインフォーラム「Cybertruck Owners Club」によると、かつて究極のステータスシンボルともてはやされたサイバートラックのリセールバリューは暴落している。中古車市場では、8万ドル以上する定価を何万ドルも下回る価格で売り出された車もある。

テスラも自社の製品を買い戻す気はないらしい。本誌は2月25日、テスラにコメントを求めた。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

香港GDP、第3四半期は前年比+3.8% 予想上回

ワールド

北朝鮮の金永南・前最高人民会議常任委員長が死去、9

ワールド

高市首相、来夏に成長戦略策定へ 「危機管理投資」が

ワールド

マクロスコープ:国会本格論戦へ、立憲は消費減税で攻
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつかない現象を軍も警戒
  • 3
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に「非常識すぎる」要求...CAが取った行動が話題に
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 10
    これをすれば「安定した子供」に育つ?...児童心理学…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中