台湾のソフトパワー「小籠包」の美味が世界を席巻する!?

Soup Dumplings as Soft Power

2025年3月7日(金)16時28分
リシ・アイエンガー(フォーリン・ポリシー誌記者)

店内は広く高級感はあるが、ド派手のギラギラな雰囲気ではない。スタッフは感じがよく、てきぱきと仕事をこなす。点心の店の例に漏れずメニュー表にチェックを入れて注文する方式で、注文後わずか数分で料理が運ばれてくる。無駄のないスムーズな流れには、「食べたら速やかに退席のこと」という無言のメッセージが込められているかのようだ。

やはり台湾の強みである半導体生産と同じく、効率的な流れ作業が安定したクオリティーを生む。店舗によるばらつきがなく、どこで食べてもハズレはない。台北でも東京でも、シドニーやニューヨークでも、鼎泰豐の店に入れば、期待したとおりの小籠包を味わえる。


TSMCの近くに出店

中台間の緊張の高まりと関係があるかは不明だが、鼎泰豐は昨年8月、北京店も含む中国北部の14店舗の閉鎖を発表した。ライセンス契約が期限切れとなり、更新のための交渉がまとまらなかったためと説明されている。この14店舗とは別にフランチャイズ契約を結んでいる中国南部の18店舗は営業を続けるという。

時代を感じさせるもう1つの動きは、アメリカで近くオープンする店舗の場所だ。アリゾナ州スコッツデール。鼎泰豐がここへ進出するのは、TSMCが400億ドルを投じて新たに建設した半導体の生産拠点に近いからだろう。

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