最新記事
事件

ヘビにかまれた男性、2度かみ返して逆に死なせる...「倍返し」に動いた驚きの理由とは?

Man Bites Snake to Death After It Attacked Him

2024年7月9日(火)18時30分
ジェス・トムソン
ヘビ

(写真はイメージです) reptiles4all-Shutterstock

<男性は病院に運ばれるも翌日には退院>

インドでヘビに襲われた男性がそのヘビをかみ返し、死に至らしめた。

【動画】倍返し...ヘビにかまれるも、2度かみ返して殺してしまった男性

この事件が起きたのは7月2日の夜のこと。35歳の鉄道労働者サントシュ・ロハールは、ビハール州ナワダ近郊の森林地帯で働いていた。ロハールが寝ていたところ、突然ヘビが襲ってきた。彼はとっさにヘビをつかむと、2度かみ返して殺した。

インドの一部の地域には、かみ返せば毒がヘビに戻るという迷信がある。

ロハールはインディア・トゥデイの取材に対し、「私の村では、ヘビにかまれたら毒を中和するために2度かみ返さなければならないと信じられている」と説明している。ロハールをかんだヘビの種類は分かっていない。

ロハールはヘビにかまれた後、同僚たちによって病院に運ばれた。タイムズ・オブ・インディアによれば、ロハールは一晩入院し、治療に良好な反応を示したという。抗毒素を投与されたとみられ、翌日には退院した。

恐ろしいインドの「ビッグ・フォー」とは?

インドには多種多様なヘビが生息しており、非常に強い毒を持つヘビもいる。インドで最も危険なのは、インドコブラ(メガネヘビ)、アマガサヘビ、ラッセルクサリヘビ、カーペットバイパー(ノコギリヘビ)だ。この4種は特に毒が強く、咬傷被害が多いため、インドの「ビッグ・フォー」とも呼ばれる。インドには他にも毒性の強いキングコブラやマルオアマガサもいる。

2020年の調査によれば、2000年から2019年の間にインドで起きたヘビ咬傷のうち、ラッセルクサリヘビによるものが43%を占め、アマガサヘビが18%、コブラが12%だった。農業従事者、農村部の住民、ヘビの生息地の近くに暮らす人々が毒ヘビにかまれる高いリスクにさらされている。この調査によると、同時期のヘビ咬傷による死者は120万人(年平均5万8000人)にも上るという。

これらのヘビの毒には通常、目のかすみ、まぶたの垂れ下がり、呼吸困難などを引き起こす神経毒と、痛み、腫れ、あざ、出血などを引き起こす血液毒(出血毒)が含まれる。

(翻訳:ガリレオ)

20241029issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年10月29日号(10月22日発売)は「米大統領選 イスラエルリスク」特集。カマラ・ハリスが失う「イスラム教徒票」が勝負を分ける

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ドイツ銀、第3四半期は黒字回復 訴訟引当金戻し入れ

ビジネス

JDI、中国安徽省の工場立ち上げで最終契約に至らず

ビジネス

ボルボ・カーズの第3四半期、利益予想上回る 通年見

ビジネス

午後3時のドルは152円前半、「トランプトレード」
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米大統領選 イスラエルリスク
特集:米大統領選 イスラエルリスク
2024年10月29日号(10/22発売)

イスラエル支持でカマラ・ハリスが失う「イスラム教徒票」が大統領選の勝負を分ける

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 2
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはどれ?
  • 3
    リアリストが日本被団協のノーベル平和賞受賞に思うこと
  • 4
    逃げ場はゼロ...ロシア軍の演習場を襲うウクライナ「…
  • 5
    トルコの古代遺跡に「ペルセウス座流星群」が降り注ぐ
  • 6
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 7
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 8
    中国経済が失速しても世界経済の底は抜けない
  • 9
    ウクライナ兵捕虜を処刑し始めたロシア軍。怖がらせ…
  • 10
    「ハリスがバイデンにクーデター」「ライオンのトレ…
  • 1
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 2
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地
  • 3
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア兵の正面に「竜の歯」 夜間に何者かが設置か(クルスク州)
  • 4
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
  • 5
    目撃された真っ白な「謎のキツネ」? 専門家も驚くそ…
  • 6
    ウクライナ兵捕虜を処刑し始めたロシア軍。怖がらせ…
  • 7
    逃げ場はゼロ...ロシア軍の演習場を襲うウクライナ「…
  • 8
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 9
    裁判沙汰になった300年前の沈没船、残骸発見→最新調…
  • 10
    北朝鮮を訪問したプーチン、金正恩の隣で「ものすご…
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 5
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 6
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はど…
  • 7
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ…
  • 8
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 9
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する…
  • 10
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中