最新記事
トランプ

「あごのラインが大王に激似」...トランプ前大統領の末息子「バロン王子」に少女たちの妄想が止まらない

The Other Trump Son Emerges

2024年5月27日(月)12時25分
ルーク・ウィンキー

newsweekjp_20240527021642.jpg

バロンの身長は推定2メートル THE MEGA AGENCY/AFLO

典型的なアイドル並み

ネット上のもっと穏健で女性が集う界隈でさえ、バロン熱が急上昇しているのが見て取れる。TikTokやインスタグラムにはバロンファンのアカウントが出現し、ハリー・スタイルズやBTSといった典型的なアイドル並みに、彼の整った顔立ちや王子様っぽさをべた褒めしている。

さらに、主に少女や若いLGBTQ(性的少数者)がファンフィクションを投稿して楽しむ文章共有プラットフォームのワットパッドには、バロンをテーマにした幻想的なおとぎ話が盛りだくさんだ。

「そうした物語や、そこに投稿されたコメントの多くを見れば、彼をある種の悲しみをたたえた少年として描くことで、他のトランプ一族とは一線を画する存在にしようとの動きが見て取れる」と、ファンコミュニティーを研究するニューヨーク工科大学のジェシカ・ハウチ教授は言う。

「バロンはトランプ家の他の面々ほど政治に積極的ではなかったので、恋愛相手の王子様的な役を当てはめられる。ヒロインが恋に落ちる金持ちの少年は、その家柄や父親の地位のせいで抑圧されている......というファンタジーだ」

その意味では、ファンフィクション執筆者もドナルド・トランプ君主制主義者も、バロン・トランプについて私たちが本当に知っている唯一の事実にこだわっている。重圧のかかる環境で常に監視の目にさらされた18歳ならほとんど誰でもそうであるように、彼も謎の存在だということだ。

バロンは今秋には大学に進学することになる。そこで高度な学問に触れて社会的変化を味わい、指導教授の監督を受けるも両親の監督から解放されるという環境で、自分自身をより理解するだろう。

その後、彼にとっての政治とはどうなるのだろうか。正式な社会デビューを計画しているのだろうか。大統領職を夢見ているのか、それともマールアラーゴの金ぴか御殿で静かな生活を望むのか。

誰にも分からないが、だからと言って私たちが、ちょっと先の大人バロンについて好き勝手に妄想することは、もう止められない。

©2024 The Slate Group

ニューズウィーク日本版 英語で学ぶ国際ニュース超入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ政権、零細事業者への関税適用免除を否定 大

ビジネス

加藤財務相、為替はベセント米財務長官との間で協議 

ワールド

トランプ米大統領、2日に26年度予算公表=ホワイト

ビジネス

米シティ、ライトハイザー元通商代表をシニアアドバイ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ウクライナ戦争は終わらない──ロシアを動かす「100年…
  • 5
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 6
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
  • 7
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 8
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 9
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 10
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 8
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中