最新記事
野生生物

「瞬時に痛みが走った...」ヨガ中に猛毒ヘビに襲われた女性、かまれた痛々しい足首

Snake Bite At Yoga Session Puts Woman in Hospital

2024年4月29日(月)19時20分
ロビン・ホワイト
(写真はイメージです) Joran Quinten-Unsplash

(写真はイメージです) Joran Quinten-Unsplash

<瞑想デッキに足をかけた瞬間にかまれ「足が焼けるようにズキズキした」という>

ホテルで休暇を楽しんでいた女性が、ヘビにかまれて丸4日間入院する羽目になった。

【画像】「瞬時に痛みが走った...」ヨガ中に猛毒ヘビに襲われた女性、かまれた痛々しい足首

BBCによると、イギリスのシュロップシャー州シフナルから休暇でキプロスを訪れていたサム・ウェストは、東方クサリヘビに襲われた。ヘビに足首をかまれたのは、ホテル「アトランティカ・アフロディーテ・ヒルズ」で瞑想デッキに足をかけた時だった。

「反応する間もなく左足首をかまれた」とウェストはBBCに語っている。「私はヘビを振り払いながら、ヘビにかまれたと叫んだ。足が焼けるようにズキズキした。瞬時に痛みが走った」

ホテル係員と旅行会社TUIの担当者がすぐ助けに駆け付け、ウェストはそのまま病院に運ばれて抗毒治療を受けた。

本誌はTUIとホテルに電子メールでコメントを求めている。

東方クサリヘビはキプロスや北アフリカに生息する固有種で、猛毒をもち、人がかまれた場合はすぐ治療しなければ死亡することもある。

40歳の誕生日を祝う休暇中だったウェストは、抗毒治療を受けて計4日間、集中治療室に入院。車椅子の使用を強いられ、帰国のため飛行機に搭乗できるようになるまでには数日かかった。

退院後は車椅子が使用できる別のホテルに滞在するため、1泊310ユーロ(約5万円)を負担しなければならなかった。

BBCによると、ウェストは保険会社に連絡を取っているという。

ヘビは長く伸びた雑草の中に潜むことが多く、ホテルはその後、瞑想デッキ周辺の草を刈り取った。

「あのデッキで行われていたアクティビティはダンススタジオに変更になった。それでもホテル利用客はあのデッキを使い続けて周辺を散策している」とウェストは話す。

事が起きれば重大だが、ヘビにかまれるケースはそれほど多くない。クサリヘビが人をかむのは、驚いたり直接的な危険を感じたりした場合のみ。ただし突発的にかまれることもある。例えば、もし踏みつけられればヘビは襲いかかる。

アメリカ国立医学図書館の研究によると、東方クサリヘビの毒は命にかかわる血流障害や腎臓の機能低下、かまれた箇所の虚血(血液や酸素が行き渡らない状態)を引き起こす。

さらに、かまれた部位の周辺で「局所的な激しい痛み、腫れ、めまい、脱力感、低血圧、かゆみ」といったさまざまな症状を発症することもある。

ヘビは一般的に、暖かくなる春から夏にかけて活動が活発になり、それだけかまれる可能性も高まる。変温動物のヘビは大抵、日差しが強くなると隠れ場所を探し、結果として人との距離が近くなることがある。

(翻訳:鈴木聖子)

ニューズウィーク日本版 英語で学ぶ国際ニュース超入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

OPECプラス、6月日量41.1万バレル増産で合意

ビジネス

日本との関税協議「率直かつ建設的」、米財務省が声明

ワールド

アングル:留学生に広がる不安、ビザ取り消しに直面す

ワールド

トランプ政権、予算教書を公表 国防以外で1630億
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 2
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見...「ペットとの温かい絆」とは言えない事情が
  • 3
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1位はアメリカ、2位は意外にも
  • 4
    野球ボールより大きい...中国の病院を訪れた女性、「…
  • 5
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 6
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 7
    なぜ運動で寿命が延びるのか?...ホルミシスと「タン…
  • 8
    「2025年7月5日天体衝突説」拡散で意識に変化? JAX…
  • 9
    【徹底解説】次の教皇は誰に?...教皇選挙(コンクラ…
  • 10
    「すごく変な臭い」「顔がある」道端で発見した「謎…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 10
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中