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日本経済

人手不足が叫ばれるエッセンシャルワーカーの、深刻な「悪」待遇

2023年11月8日(水)14時30分
舞田敏彦(教育社会学者)
配送ドライバー

給与を時給換算で見るとそれぞれの職種のリアルな待遇が見えてくる Gorodenkoff/Shutterstock

<物流、介護、建設、保育といった人手不足が問題の業界は、いずれも時給換算の給与が低い>

世の中には多くの職業があり、時代とともにその数は増えている。社会が高度化・複雑化するにつれ、分業の度合いが高まるためだ。現在では、おおよそ1万7000の職業があると言われている(厚労省職業分類)。

人々は自身の適性や能力に応じて何かしらの職に就き、職務を遂行することで給与を得る。その額は、専門性や当該の職に就くまでに要した訓練期間(費用)等に依拠して傾斜がつけられている。これは当然だが、そのやり方が妥当(公平)であるかについては疑問の声もある。

職業別の給与を知れる資料は数多いが、代表的なものの一つに厚労省の「賃金構造基本統計調査」がある。10人以上の事業所に勤める一般労働者が対象で、月収と年間賞与の額が職業別に出ている。月収を12倍し、年間賞与を足せば年収となる。<図1>は横軸に月の労働時間(残業込み)、縦軸に年収をとった座標上に、145の職業のドットを配置したグラフだ。

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横軸、縦軸ともかなりの広がりがある。労働時間が長いのは自動車運転手で、ちまたで言われている通りだ。年収が高いのはパイロット(1600万円)、医師(1429万円)、大学教授(1066万円)、法務従事者(971万円)で、これも一般的なイメージと合致する。

なお労働時間が長いほど年収が高い、という構造にはなっていない。図の右下にあるのは、労働時間が長いにもかかわらず年収が低い職業だ。自動車運転手は、労働時間は平均(点線)よりかなり長いが、年収はこのラインを割っている。言葉は良くないが、待遇が悪い職業の典型だ。物流危機を引き起こす「ドライバー不足」の原因となっている。

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