最新記事
同盟国

日米韓首脳、キャンプ・デービッドで会談 日米は極超音速兵器の迎撃ミサイルを共同開発

2023年8月19日(土)09時26分
ロイター

キャンプ・デービッド会談の合意内容まとめ

バイデン米大統領、岸田文雄首相、韓国の尹錫悦大統領の会談の要点は以下の通り。

中国の「危険で攻撃的」な行動を非難

3カ国首脳は中国の南シナ海における行動を強く非難する共同声明を発表。「このほど見られている中国の南シナ海における違法な海洋領有権を主張する危険で攻撃的な行動について、インド太平洋海域における現状を一方的に変更しようとするいかなる試みにも強く反対する」とした。

「キャンプデービッド原則」に基づく新たな同盟

3カ国首脳は今回の会談を、国際法に従わず人権を尊重しない政権に対抗するための、自由な民主主義を掲げる新たな恒久的な同盟の始まりと定義。首脳、外相、その他の高官との定期的な会合のほか、バイデン大統領が「ホットライン」と呼ぶ新たな対話チャンネルの設置で合意した。

法の支配と国連憲章の尊重を強調する一連の共有原則を発表したほか、人権と気候変動に対し行動を起こすと確約した。

ロシアの「残忍な」戦争とエネルギー問題

国際秩序の根幹を揺るがすロシアの正当性のない残忍な侵略戦争に対し、ウクライナとともに立ち向かうと表明。ウクライナへの支援を継続すると同時に、ロシアに制裁を科し、ロシア産エネルギーへの依存を一段と低下させると確約した。

防衛協力

安全保障協力の強化に向けた「重要なステップ」で合意。危機の際に相互に協議することなどが含まれる。岸田首相は会談後、共同訓練を毎年実施する計画のほか、弾道ミサイル防衛に関する調整と統合の深化も含まれると明らかにした。

供給網の「早期警戒」システム

供給網を巡る「早期警戒システム」の設置で合意。世界的な供給網に起こりうる混乱について情報を共有し、経済的な抑圧に対抗し、克服するために備える。バイデン大統領は、バッテリーや重要鉱物などの不足について警告するものになると述べた。

北朝鮮の脅威

3カ国首脳は記者会見で、北朝鮮の核やその他の脅威について力強く語り、対抗するために協力すると表明。バイデン大統領は、ロシアのウクライナ侵攻を支援する北朝鮮による潜在的な兵器の提供にも対抗していくと述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ビジネス
「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野紗季子が明かす「愛されるブランド」の作り方
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米東部の高齢者施設で爆発、2人死亡 ガス漏れか

ビジネス

午前の日経平均は続伸も値幅限定、クリスマス休暇で手

ビジネス

歳出最大122.3兆円で最終調整、新規国債は29.

ワールド

マクロスコープ:核融合電力、国内で「売買契約」始ま
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これまでで最も希望が持てる」
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 7
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 8
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中