<国民の悲鳴が聞こえない首相に対し、私たちはどう対応するべきか。鋭い風刺を用いたジョークで、政権の歪みをただす>

物価高騰下で増税?

強烈な物価高騰の大波の中で、岸田政権が無慈悲に推し進める増税や社会負担増のオンパレード。「聞く力」を標榜する岸田文雄首相だが、国民の悲鳴は聞こえないらしい。

その耳は財務省の方向にのみ向けられているのだろうか。

高まる将来不安に対し、私たち国民はいかに対応するべきか。無論、声を上げるべきだろう。しかし、子どもじみた下品な「悪口」や「罵詈雑言」ではつまらない。

ここは、鋭い風刺を用いた「ジョーク」で、政権の歪みをただすべきではないか。これは欧米人がとりわけ好む手法である。

「笑い」の中には物事の本質が宿る。国民の良き「武器」でもある。

筆者はこのたび、風刺を通じてお金や経済、投資などについて楽しみながら学ぶ『世界のマネージョーク集――笑って学ぶお金とのつきあい方』(中公新書ラクレ)という、おそらく本邦初の異色(謎?)の一冊を上梓した。累計100万部を突破した人気シリーズの最新刊である。

古今東西、お金にまつわるジョークや小噺が世界各地にある。ここでは本書の一部を抜粋、再編集して紹介したい。

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●早期退職

定年前の男が友人に言った。

「まだ定年まで数年あるが、私はもう疲れた。会社を早期退職することに決めたよ。とりあえず、これまで地道に積み立ててきた貯金を切り崩しながら生きていくさ」

友人が言った。

「それもいいじゃないか。そのための貯金だよ」

「ああ」

男が続けて言った。

「来月からどうするかはまだ決めていないがね」

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日本の場合、租税負担率と社会保障負担率を合わせた国民負担率(対国民所得比)は、令和4(2022)年で46.5パーセントにも達する。ちなみに、昭和45(1970)年の国民負担率は24.3パーセント。現役世代の苦労は、この数字を見ても明らかである。

司馬遼太郎は「江戸時代の奈良は天領だったために税が安く、それが人情の穏やかさにつながった」という趣旨のことを書いている。これが正しいとすれば、税金があがれば人情は荒れていくことになろう。

日本国民への経済制裁?

●恐れていたこと

とあるサラリーマンが給与明細を見ようと封筒を開けた。すると経理の手違いで、中身は空っぽだった。男は思った。

(恐れていたことがついに起きてしまった。税金と社会保険料が私の給料を追い越したのだ)

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ロシアによるウクライナ侵攻以降、日本においても物価の上昇が問題となっている。エネルギー価格などの高騰が、経済活動の成長を妨げるような状況は御免蒙りたい。

経済はマインドで動く。国民は景気に対して「選手」である